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オープンデータ 電車の運行情報公開へ
8月17日 16時16分

オープンデータ 電車の運行情報公開へ
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首都圏の鉄道各社と東京都は、電車が今、どこを走っているかを示すリアルタイムの運行データの公開に乗り出すことになりました。政府が進める「オープンデータ」の取り組みの一環で、新しいサービスの開発や災害時の活用につながると期待されます。

この取り組みに参加するのは、JR東日本や東京メトロ、小田急電鉄など首都圏の鉄道12社と東京都交通局で、国土交通省や総務省、東京大学も協力します。
ここでは、これまで個別に管理され公開されていなかった、車やバスが今どこを走っているか示す位置や時刻のデータ、それに駅の混雑の情報などを、「オープンデータ」として公開していきます。
これによって、交通情報を使ったサービスを自由に開発できるようになり、例えば電車が走っている位置をスマートフォンの地図にリアルタイムで表示したり、目の不自由な人向けに運行情報を音声に変換して提供したりといった活用が期待されます。
さらに、災害などの緊急時には、電車やバスがどこで止まって不通になっているかをリアルタイムで示し、効率的な避難や救援活動につなげることも可能になりそうです。
各社は今後、研究会を作ってデータを無償で提供するかどうかも含め、公開方法などについて具体的な調整を進め、年内にも試験的にデータの提供を始めたい考えです。公共的なデータを公開して、ビジネスなどにつなげようという「オープンデータ」は、政府も成長戦略の1つとして後押ししており、国内でも初めてと言える大規模なオープンデータの動きは、注目を集めそうです。

オープンデータとは

「オープンデータ」は、政府や公共機関が保有するさまざまなデータを誰もが自由に利用できる形で公開するもので、欧米で、すでに広がっています。
人口統計やさまざまな調査結果、それに地理情報や交通の運行情報など、一部で管理されてきたデータを広く公開することで、新しいビジネスや研究などに活用してもらうのがねらいです。
欧米ではこうしたデータが2次利用しやすい形式でインターネット上で公開されています。

成長戦略にも盛り込まれる

公共的なデータを公開する取り組みは、新たな経済活動につながるとして、政府がことし6月にまとめた成長戦略にも盛り込まれています。
政府は、統計情報や防災情報など、各省庁が持つデータを一括して検索できるサイトをこの秋にも作るとしています。

交通データの開放

交通に関するデータの公開も、公共性が高くさまざまなサービスに発展する可能性があることから、国土交通省や総務省が後押ししてきました。ことし春からは、JR東日本の山手線の運行データを受信して、スマートフォンの地図の上にリアルタイムで表示する先行的な実験も行われています。
今回のオープンデータの取り組みは、JR東日本、東京メトロ、小田急電鉄、京王電鉄、京浜急行電鉄、西武鉄道、東武鉄道、東急電鉄、京成電鉄、東京臨海高速鉄道、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)、ゆりかもめ、それに東京都交通局などが参加します。
国内では、オープンデータに積極的な福井県鯖江市などで地域のバスの運行データが公開されている例はありますが、今回のような規模で進められるのは初めてです。

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