京都府福知山市の花火大会での露店爆発事故で、全身やけどで手当てを受けていた同府京丹波町の竹内弘美さん（44）が17日午後、入院先の市立福知山市民病院で死亡した。事故による犠牲者は初めて。

　竹内さんは花火見物に来て事故に巻き込まれ、同病院によると、手足や背中など全身に重度のやけどを負っていた。

　近所に住み、毎朝のようにあいさつを交わしていたという沢田晋さん（79）は「いつも『おはようございます』とにっこり笑いかけてくれていたのに、突然のことでびっくりしている。すごく寂しくて、残念だ」と悲しんだ。

　府警によると、現在も17人が重傷で、このうち８歳の女児、10歳の男児、13歳の少年の３人が重い症状という。

　爆発はベビーカステラを売る露店で発生。府警は、男性店主（38）がガソリンの携行缶の内圧を下げる措置をせずに自家発電機に給油しようとしたため、ガソリンが缶から噴き出し爆発につながった可能性があるとみており、入院中の店主の回復を待って業務上過失致死傷容疑で調べる方針。

　府警によると、携行缶の注ぎ口は当初、見物客の方向に向いており、ガソリンが周囲に飛散、多数の見物客にかかった。このため、店主は慌てて注ぎ口を露店の方向に向けた結果、鉄板の火が引火、最初の爆発が起きたという。〔共同〕