静岡市葵区の茶問屋役員は「関東、北関東地方で葬儀の返礼で使われるお茶の需要が回復していない」と茶葉消費の落ち込みを嘆く。
2011年3月の福島第一原発事故に伴う茶の放射性セシウム問題を機に、葬祭業者の一部が返礼品カタログからお茶を外した。再び掲載した業者もあるが、問屋役員は「半分も戻っていない」と指摘する。
関東、北関東は静岡茶の最大の消費地とされる。これらの地方のスーパーでは、お茶のコーナーがなくなったままの店もあるという。
この役員は「スーパーのお茶コーナーは以前は3尺棚(幅90センチ)が2つ並ぶスペースが確保されたが、今は棚1つを3〜4社の商品で分け合うほど狭くなった」とも話していた。
(松本利幸)
島田・金谷 茶商は消費地と情報交換しながら夏場の需要拡大に努めている。
川根 生産農家は防除など茶園の管理作業を進めている。
牧之原 産地問屋は、お盆休み明けから秋商戦の準備に入る。
藤枝 茶農家は害虫被害がないか茶園を観察している。
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