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ほう、あんたは「キャリア」か。出身大学はどこだ?何、東大法学部を首席で卒業!? 東大を卒業して、それも国家公務員1種試験に合格しておいて、わざわざ警察入りしたというのか。あんたも変わった奴だな。 それだけの経歴がありゃ、普通はもっと花のある中央省庁に入り、事務次官を目指すもんだがな。分かっとるのか?国家公務員1種試験合格者と言やあ、高級官僚と同じ待遇だぞ。 何、どうしても警官になりたかった、だと? ふうん・・・・まあ、いい。だが、あんたは「キャリア」だからな、「普通の警官」とはちょっとワケが違うぞ。まずは、この表を見てもらおう。
この表は、警察階級の一覧だ。あんたには、警察入りと同時に「警部補」の階級が与えられる。ここから既に、「ノンキャリア」の連中とは扱いが違っとるんだ。ノンキャリアだったら、定年まで働いてやっとなれるかっていう階級だぞ。 まずあんたには、警察大学校で3ヶ月、「初任幹部過程教養」という講習を受けてもらう。講習が終われば、あんたはさっそく見習い刑事だ。所轄警察署で9ヶ月間、現場の厳しさをたっぷり味わってもらおうか。何、キャリアのお客さん相手に無茶は要求せんから安心しろ。 さて、あんたの修業先はどこだ? 何、警視庁本富士警察署?そりゃあ良かったな。ここで修行した連中には、警視総監や警察庁長官みたいな警察のトップに登り詰めた奴が多い。後は麹町署、丸の内署なんかも有力候補だ。本富士、麹町、丸の内、このどれかが修業先に当たりゃ、そいつは将来トップになるっていうジンクスがあるんだ。言っとくが、迷信じゃないぞ!それなりの実績があるんだよ、この3つの所轄署にはな。 修行が終われば、あんたはもう一度警察大学校に戻ることになる。今度は補習授業みたいなもんだから、それほど勉強する必要もない。まあ、大体1ヶ月といったところだな。 補習が終わりゃ、あんたは俺と同じ「警部」だ。だが、修行が終わったわけじゃないぞ。今度は警察庁で2年間修行してもらう。そいつが終われば、また警察大学校に戻って一ヶ月勉強だ。 ん?まだあるのかって?安心しろ、修行はこれで終わりだ。 修行が全部終われば、あんたの身分は「警視」に跳ね上がる。ここに来るまでに、たったの2,3年だ。警視になって始めて、あんたは本格的に所轄警察署の署長だの、県警本部の課長といったポストに配置されるってわけだ。「踊る大捜査線」の真下のように、「警部補」のまま所轄署に配置されるなんてこたぁ、絶対に有り得ん。ノンキャリアなら必ず受ける昇進試験も、キャリアは必要ない。何もせんでも昇進できるからな。一体、真下の奴、何で受けんでもいい試験なんぞ受けとったんだ?単に試験好きなだけか? どうだ、あんたが夢見てたような「警官」とは、ちょいと違うだろう。キャリアは転任も多いから、その辺は覚悟しておけよ。おまけに身分は国家公務員だから、異動範囲は全国区だ。ちょいとヘマをしようもんなら、即座に離島や山奥の警察署に飛ばされる可能性もたっぷりある。コイツは、旧ル最終回の後で信州に飛ばされた俺が保証してやる。 何、話が違う? まあ、そう興奮するな。あんた達キャリアにだってチャンスは十分ある。
どうだ、ルパン逮捕を目指すか?
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