京都・福知山の花火大会屋台爆発:内圧下げず燃料注入か 空気弁など鑑定へ
毎日新聞 2013年08月17日 東京朝刊
京都府福知山市の花火大会会場で15日夜に起きた爆発事故で、屋台の男性店主がガソリンの携行缶の内圧を下げる空気調整弁の操作を怠ったため、気化するなどしたガソリンが外に噴き出した可能性があることが16日、捜査関係者への取材で分かった。府警は携行缶を鑑定し、弁の状態を調べる。稼働中の発電機にガソリンを注いだ男性店主は、全治1〜2カ月の重傷で入院しており、回復を待って事情を聴く方針。
ガソリンの携行缶は、タイプによってはふたをいきなり開けると、内圧で気化したガソリンが噴き出す恐れがあるため、空気調整弁で内圧を下げるなど調整が必要となる。捜査関係者によると、今回使用された携行缶は空気調整弁が2カ所あったが、閉めたままで調整をしていなかった可能性があるという。
また、府警によると、爆発は2回あり、1回目は気化したガソリンに引火した時。その後、屋台のテントに火が移り、ガスボンベのホースに燃え広がってプロパンガスが漏れ、2回目の爆発が起きたとみている。
最初に引火した瞬間を見たという男性は「『プシュー』という音が聞こえて振り返ると、ガソリンの携行缶を持った若い男性がいた。携行缶から気体状のガソリンが噴き出していて必死に止めようとしていた」と証言。更に引火したのは「音を聞いて10秒後ぐらい」と振り返った。【堀智行、村田拓也、寺岡俊】