都の４８施設　東電→中部電に契約切り替え

　中部電力系の特定規模電気事業者（新電力）が、東京都所管の４８施設に電力を供給することが１６日、分かった。都が東京電力から契約を切り替えると発表した。地域ごとに電力市場を独占してきた大手電力会社が、自社域外の販売に本格的に乗り出す異例のケースが具体化する。

　都の新たな契約先は、中部電が８０％出資する予定の新電力「ダイヤモンドパワー」（東京）。１０月１日から４８施設に計９８５０キロワットを供給する。

　猪瀬直樹都知事は記者会見で「真に開かれた電力市場を築くために新電力を育成するとともに、大手が地域の壁を越えて互いに競い合うことが重要だ」と述べた。