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◆西武1―3楽天(16日・西武ドーム) 楽天の田中将大投手(24)が、16日の西武戦に先発して8回1失点で勝利投手となり、昨年8月26日からの連勝を「21」に伸ばし、西鉄(現西武)の稲尾和久らを抜く、プロ野球新記録を樹立した。前回登板で新記録を打ち立てた開幕連勝記録も「17」に伸ばし、2週連続で偉業を成し遂げた。チームは最短で18日にも優勝マジック「33」が点灯。「神様」を超えた「神の子」が、球団史上初のVへ導く。
誰も踏み入れたことのない領域にたどり着いた。プロ野球新記録の21連勝を達成しても、田中は冷静だった。「何より今日のこのカード、最初のゲームをチーム全員で勝つことができた。それが一番うれしい。(記録は)シーズン終わってから、振り返りたい」。球団史上初のリーグ優勝に向かう目の前の1勝。それだけを喜んだ。
圧巻だった。初回無死二、三塁では速球で押し、4回1死三塁の大ピンチを迎えても動じなかった。犠飛も許されない場面で、秋山を149キロの速球で空振り三振に仕留めた。「点を取られてしまう打たれ方はしたくなかった」。田中の頭には、連勝前に負けた最後の試合が浮かんだ。1年前の8月19日の西武戦。その時は6回に5連打を浴びて降板。「頭によぎりました。でも、あとはいつも通りです」。この日も6回に一時同点となる失点を喫したが、毎回の10奪三振の力投で8回106球で5安打1失点。星野監督は「他の投手には申し訳ないけど、将大以外では勝てなかった」とたたえた。
不思議な縁だった。開幕からの連勝記録は、その記録を持っていた間柴茂有氏が所属した日本ハム戦で並び、斉藤和巳氏のいたソフトバンク戦で抜いた。そして、西武の前身である西鉄・稲尾氏の「24 稲尾和久」の看板が設置してある西武Dで新記録を樹立。まさに「神様」が見守る前で「神の子」が超えた。
昨年8月26日の日本ハム戦から355日間で21個の白星を積み重ねたマー君に対し、星野監督は新たな称号も与えた。稲尾氏は指揮官が現役時代、78~80年の中日投手コーチだった。「あれだけタフで針の穴を通すコントロールがあった」。だが、20連勝はリリーフでの勝利もあったが、田中はすべて先発。「もう称賛の言葉はない。言い尽くしたよ。稲尾さんは『神様仏様』。将大は何と呼ぼうか。『プラチナ』か」。賛辞は止まらなかった。
田中は、投げるたびに記録を塗り替えても、球団史上初のリーグ優勝を意識しながら戦えることが一番だという。「チームがこの位置(首位)にいる。すごくいい緊張感の中で試合ができている。幸せだなと思います」。チームはリーグ一番乗りで60勝に到達し、貯金も再び大台の「20」に乗せた。最短で18日にも優勝マジック「33」が点灯する。開幕16連勝の新記録を樹立した夜、巨人・坂本、沢村、広島・前田健の3人から祝福のコメントが届いたが、田中はひとつだけを見据えている。個人の記録の先に、球団の歴史を塗り替える頂が待っている。
◆「神様」と「神の子」 1958年、11ゲーム差逆転Vの立役者となった西鉄の稲尾は、巨人との日本シリーズでも3連敗から、自らサヨナラ弾を放つなど残り4勝を一人でマーク。福岡の地元紙に「神様、仏様、稲尾様」の見出しが躍った。一方、「神の子」は07年8月3日に楽天・野村監督が命名者。新人だった田中が、6回を5失点ながらソフトバンク戦に5連勝した勝ち運に「マー君は不思議な子。神の子。神様が舞い降りた」と試合後、つぶやいた。
(2013年8月17日06時00分 スポーツ報知)
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