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◆陸上 世界選手権第7日(16日・モスクワ) 男子マラソンは17日に号砲。公務員ランナーの川内優輝(26)=埼玉県庁=は16日、当地で前日練習を行った。今年3月に「日本マラソンの父」と言われる故・金栗四三(かなぐり・しそう)さん(享年92歳)の墓参りをしていたことが判明。1912年ストックホルム五輪で熱中症で倒れた先人の思いを背負って走る。男子200メートル予選は、昨年のロンドン五輪代表の飯塚翔太(22)=中大=が20秒71で準決勝に進出した。
悲壮な決意でモスクワ入りした川内は、偉大なる先人へのあいさつを済ませていた。3月3日の熊本で行われた玉名ハーフ出走後、金栗さんのお墓参りに。男子マラソン部長の宗猛氏(60)は「九州に住んでいる我々でも行ったことないのに。本当に偉いよね」と律義さに舌を巻いた。
玉名郡出身の金栗さんは、1911年に2時間32分45秒(当時の距離は40・225キロ)で世界記録を27分も縮める快記録を出した。翌年のストックホルム五輪に日本人として初の五輪出場。だが、気温40度という記録的な暑さに熱中症で卒倒。翌朝まで近くの農家で介抱されていた。67年にストックホルムに招待され競技場でゴールを切り、「54年8か月6日5時間32分20秒3」という史上最も遅い記録が残されている。
金栗さんや東京五輪代表の君原健二さん(72)ら先人の著書を読破した川内が、この逸話を知らないはずはない。自身もレース後に熱中症で倒れるなど暑さが弱点で、今大会を「夏のマラソンの集大成」とすることを決意。別府大分毎日マラソン(2月3日)を2時間8分15秒で優勝し、世陸切符を確実にした後の3月に、やはり同じように夏のマラソンで辛酸をなめた金栗さんへ、あいさつにうかがった格好だ。
祈りが通じたのか―。17日のスタート時刻は午後3時30分(日本時間20時30分)で、予想気温は23度。10日の女子マラソンのような30度を超える熱暑から7度もグンと気温は下がり、快適な天候が予想される。「涼しくなれば、それにこしたことはない」と川内。持てる力を出し切る舞台がモスクワに整った。
◆金栗 四三(かなぐり・しそう)1891年8月20日、熊本・玉名郡春富村(現・和水町)生まれ。東京高等師範学校(現・筑波大)卒。1912年ストックホルム大会(途中棄権)、20年アントワープ大会(16位)、24年パリ大会(途中棄権)と3度の五輪出場。ストックホルム前年の代表選考会では当時の世界記録を27分も縮める2時間32分45秒を記録。箱根駅伝の創設に尽力し、04年にはMVPに与える「金栗四三杯」が創設された。83年11月13日、92歳で死去。
(2013年8月17日06時03分 スポーツ報知)
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