V6の岡田准一(32)が戦国時代の武将・黒田官兵衛を演じる来年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で、1996年の「秀吉」に主演した竹中直人(57)が豊臣秀吉役で再登板することになり16日、東京・渋谷の同局で会見を行った。18年ぶりの秀吉役に竹中は「またふんどし一丁で走るのかな」と意気込み。織田信長役には江口洋介(45)が決まった。
異例の再登板だ。緑のスーツで会見場に現れた竹中は「まさか、自分がまた秀吉を演じるなんてビックリしてます。あの頃は39歳か。まだ若かったなあ」。96年の「秀吉」ではふんどし1枚で駆けずり回る姿がインパクトを残したが「また走んないといけないのか。18年前と同じふんどし一丁にもなるみたいだし。いろんなことが怖いなあ」と独特の口調で抱負を語った。
同じ役柄で大河ドラマに再登板するのは過去に数例あるが、主演からの再登板は、「太閤記」(65年)と「黄金の日日」(78年)で秀吉を演じた故・緒形拳さん、「利家とまつ」(02年)と「功名が辻」(06年)で前田利家を演じた唐沢寿明以来3人目。
今回の秀吉役は、軍師・官兵衛の主人として愛憎入り交じる関係が描かれるが、チーフプロデューサーは「同じ方にやっていただくことが結構あることを知って、秀吉に一番似合う役を考えた時に竹中さんだった」。竹中も近年は再び秀吉を演じたい意向があったそうで「前にイメージした秀吉とは違う世界観になるのかな。現場に身を委ねたい」と新たな秀吉像にも意欲を見せた。
会見には岡田も同席し、「うわさによると、竹中さんは本番直前まで違う話をしているそうで。なるべくそれにお付き合いして、一緒に走り回りたい」。近くクランクイン予定で「始まる前はいろいろ考えすぎてしんどいので早く入っていきたい」と腕まくりした。
また、初めての信長役に江口は「全くイメージができなかったが、衣装合わせでカツラとヒゲをつけたら『こういうやつか』と動き始めた」。大河ドラマは89年「春日局」(徳川家光役)、04年「新選組!」(坂本龍馬役)以来3度目になるが「狂気的な部分と繊細な部分を併せ持つ信長を演じられれば」と意気込みを語った。
◆大河ドラマ「秀吉」 作家・堺屋太一氏の歴史小説「秀吉」を原作に1996年1月から放送。正室のおねを沢口靖子、織田信長を渡哲也、千利休を仲代達矢らが演じるなど豪華布陣も話題になり、最高視聴率37.4%、平均視聴率で30.5%(ビデオリサーチ、関東地区)を記録。竹中の決めゼリフ「心配御無用」も流行した。
[2013/8/17-06:01 スポーツ報知]