8月15日(木)
「はだしのゲンを中国へ~被害者と加害者~」
漫画「はだしのゲン」を中国で出版しようと、日本語から中国語への翻訳作業を進めている女性が名古屋市内にいる。主婦の坂東弘美さん65歳だ。
「はだしのゲン」は、広島で被爆した漫画家の中沢啓治さんが自身の体験などを元に1973年に少年誌で連載を始めた作品で、原爆投下がもたらした惨劇や、当時の世相などを独特の作風で描いている。
中沢さんは去年12月、73歳で亡くなった。しかし「はだしのゲン」を外国語に翻訳し、海外で出版する動きが広がっている。坂東さんの取り組みもその一部だ。
坂東さんは、中国の出版社と出版に向けた話し合いをしてきたが、中国側が難色を示しているという。理由は日中戦争における「加害者」と「被害者」の関係だ。また坂東さんは、中国に対して、個人としても特別な感情を抱いている。
終戦から68年。坂東さんが「はだしのゲン」を通じて、中国に伝えたいと願うメッセージに焦点を当てる。
取材先
「ピースあいち」
※「絵本はだしのゲン原画とマンガ展」を開催
住所:名古屋市名東区よもぎ台2-820
電話:052-602-4222