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政治
【産経抄】8月17日
なかなか水際だったものでしたよ、と終戦の日に靖国神社を取材していた同僚記者が、感心した面持ちで社に戻ってきた。韓国の国会議員らが靖国神社前で「日本の右傾化」を非難する声明を発表しようとし、周辺は阻止しようと集まった人々と韓国メディアがにらみ合い、一触即発の状態だった。
▼だが、ホテルから靖国を目指してタクシーに乗った彼らは姿をみせなかった。正確にいえば、神社から500メートル離れた地点で、「トラブルになるので、ここでお願いします」と警察官にピタリと止められたのである。
▼同僚記者によると、警官は通行人の邪魔にならぬところに誘導し、その場で議員らは安倍晋三首相の悪口を書いた横断幕を掲げた。10分ほど後、周囲が騒がしくなったころを見計らって警官が「保護します」とソフトな口調で宣言、車に乗せてホテルに送り届けた。
▼議員たちは「警備が過剰だ」と文句をつけたが、内心ほっとしたことだろう。もし、神社まで出向いていたら、ケガ人が出る大騒ぎになったはずである。逆恨みした韓国は、日本批判を一層強め、日韓関係は修復不能になりかねなかった。
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