UPDATE 2-米7月の住宅着工・許可件数はプラスに転じる、市場予想には届かず

(内容を追加しました)
    ［ワシントン　１６日　ロイター］ - 米商務省が１６日発表した７月の住宅着工件
数、許可件数は前月の減少からプラスに転じたものの、いずれも市場予想を下回った。住
宅ローン金利の上昇が住宅市場の勢いを削いでいる可能性が示された。
    住宅着工件数は前月比５．９％増の年率８９万６０００戸。ロイターがまとめたエコ
ノミスト予想は９０万戸だった。６月の住宅着工件数は８４万６０００戸と、前回発表の
８３万６０００戸から上方修正された。
    住宅着工許可件数は２．７％増の９４万３０００戸と、市場予想の９４万５０００戸
を下回った。
    
    バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのシニア・エコノミスト、マイケル・ハンソ
ン氏は、「最近の住宅ローン金利の上昇を考えれば驚きはない。金利の上昇を受けて住宅
市場の回復が多少しぼんでいるという状況なのだろう」と指摘した。
    「住宅の値ごろ感は依然強いが、新規住宅購入者にとって基礎的諸条件が数カ月前と
比較するとそれほど良くなかった」と述べた。
    
    米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が早ければ来月にも、債券買い入れを縮小するとの見方
から、住宅ローン金利は急上昇している。
    同統計の発表を受け、ドルは対円で上げ幅を縮小し、対ユーロで下落した。
    住宅ローン金利上昇に加え、住宅の供給ひっ迫が足かせとなっている可能性も示され
た。
    建設業者は労働力や資材の不足を訴えているものの、住宅建設は底堅く推移しており
、今年の経済成長に寄与するとみられている。
  
    １戸建て住宅の着工件数は２．２％減の５９万１０００戸と、昨年１１月以来の低水
準だった。
    集合住宅の着工件数は２６％増の３０万５０００戸となった。
    集合住宅の許可件数は１２．６％増の３３万戸、１戸建て住宅の許可件数は１．９％
減の６１万３０００戸だった。
    
　詳細は以下のとおり。
      
（季節調整後、年率、前月比、％）
    
　　　　　　　　    Jul     Jun     May Jul 13/12
住宅着工　　　      5.9    -7.9     7.9      20.9
住宅着工許可　　    2.7    -6.8    -2.0      12.4
    
（単位：１０００戸）
　　　　　　　　    Jul     Jun     May  Jul 2012
住宅着工件数　　　  896     846     919       741
住宅着工許可件数　  943     918     985       839
    
着工
　１戸建て住宅　    591     604     597       512
　集合住宅　　　    305     242     322       229
    
許可
　１戸建て住宅　    613     625     620       520
　集合住宅　　　    330     293     365       319
    
エコノミスト予想（ロイター調査）
 住宅着工　　　  0.900 mln
 住宅着工許可　　0.945 mln