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■特派員リポート 中野晃(ソウル支局)
「韓国のヒロシマ」と呼ばれる山あいの町がある。南部の慶尚南道にある陜川(ハプチョン)。小高い山に囲まれた盆地に集落が散らばる。過疎化と高齢化が進む農村だ。
地元の被爆者団体によると、韓国で登録されている約2600人の被爆者のうち約630人が陜川で暮らす。そのほとんどが広島での被爆者だ。韓国人被爆者のうち約6割が陜川出身ともいわれる。日本が朝鮮半島を統治した時代。朝鮮総督府が進めた土地調査事業で農地を失った貧農らが生活の糧を求め、親類らを頼って次々と広島に渡った例が多いという。
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朝日新聞国際報道部