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富田倫生さん死去 「青空文庫」世話人

写真:富田倫生さん富田倫生さん

 インターネット上の電子図書館「青空文庫」の世話人で、著作権の保護期間延長に反対を訴えつづけた富田倫生(とみた・みちお)さんが16日正午すぎ、肝臓がんのため岐阜県内の病院で死去した。61歳だった。葬儀は近親者のみで営む。

 広島市生まれ。編集プロダクション勤務を経て、ライターとして独立。自著「パソコン創世記」が絶版となり電子版を作った経験から、電子テキストの共有サービスを構想、97年に仲間と青空文庫を始めた。2011年には著作権が切れた本を中心に登録数が1万点を超えた。

 30代でC型肝炎を発症し、闘病しながら青空文庫の運営にあたった。近年は、著作権の保護期間を死後50年から70年に延長する動きに対し、「過去の作品を利用しにくくなり、文化の発展が阻害される」として反対運動に力を注いだ。著書に「本の未来」などがある。

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