『君の知らない物語』 2009.8.12 RELEASE [初回限定盤(CD+DVD)] SRCL-7079/80 \1,575(tax in.)
[通常盤] SRCL-7081 \1,223(tax in.)
ニコ動発 次世代のスーパーコンポーザー集団が初登場! 2007年末、ニコニコ動画に投稿した音源『メルト』が驚異的な再生数を記録し、その後多くのクリエイターが集結して誕生したコンポーザーユニット supercell。春にリリースしたメジャー盤も大ヒットを記録するなど、ミュージックシーンに新たな可能性をもたらせる彼らから、その全楽曲を担当するryoを迎え、メジャー第1弾シングルとなる『君の知らない物語』を中心に色々と訊ねてきました!
−−そもそも音楽はいつ頃から始めたのでしょうか? ryo:中三の時にシンセサイザーを買ってもらった所から作曲をスタートって感じですね、ピアノは小一から習っていたんですけど。高校に入ってからバンドも始めて、最初はシンセでやりたかったんですけど、色々あってドラムになったんですよね(笑)。その頃もピアノは習っていたんですけど、作曲を習うはずが何故かジャズピアノを弾かされたりとか、並行してそういうこともやっていましたね。 −−作曲する上でのイメージなどはありますか? ryo:手馴れた作業なので、あんまりイメージすることとか無くて。ただ、ニコニコ動画に投稿した 初音ミク(※1)初音ミク(※1)音声合成システム“VOCALOID2”を利用したソフトウェアで、クリプトン・フューチャー・メディアからリリースされる“キャラクター・ボーカル・シリーズ”の栄えある第1弾として、いまなお絶大な人気を博す。 を使った楽曲で初めて作詞したんですけど、その部分が凄く面白くて。詞ありきの作曲の仕方を心がけている感じですね。歌物は何より詞が大事だと、曲の良さは詞に直結していると思うので。 −−ではリスナーとしても歌物の楽曲を良く聴く? ryo:それがまったく聴いたことがなくって(笑)。歌物のパーソナルな部分に入り込みすぎる感じが余り好きではなくて、無機質で匿名性の高い音楽じゃないと現実を忘れられない、そんなノリがあったんですよ(笑)。でも自分で歌物も作るようになって、歌が一本入っただけで同じコードがこうも響きが違って聴こえるのかと。元々、ボーズ・オブ・カナダとかマッシヴ・アタックとか、基本、歌がアピールしない楽曲が凄い好きで、如何にワンコードでかっこ良く聴こえさせるか、みたいな所を経て戻ってきた歌物の良さ。そういう所が楽しいですね。 −−そしてryoさんはニコニコ動画に投稿した初音ミクを使用した音源 『メルト』(※2)『メルト』(※2)2007年末にryoがニコニコ動画に投稿した楽曲。その動画が同サイトにて脅威的な再生数を記録する。また、当時無断で119(ひけし)の画像をコメントで使用していたことを指摘され、ryoが彼にコンタクトを取ったことから、supercellがスタートする。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm1715919 で一躍、有名になりますが、ニコ動に音楽を投稿することは以前から考えていたことなんですか? ryo:全然なかったですね(笑)、ニコニコ動画も最初は全然違う形のサイトでしたし。ただ、初音ミクを買った時、「どうせみんな投稿しているんだし」っていう日本人的な感覚でやってみて……。で、その後を中略すると何故か今、ここにいる(笑)。ユーザーの方同士で盛り上げてる感じがあって、自分が一番蚊帳の外的なイメージがあるんですよ。自分の作った曲ではあるんですけど、みんなが盛り上げてくれたみんなの曲、って感じはありますね。 −−そして、『メルト』がきっかけで119さんと出逢い、supercellを結成。2008年の夏にはインディーズ盤をリリースします。 ryo:夏にコミック・マーケットっていうのがあって ―――そういうのって音楽シーンにはあんまり興味の無いゾーンでしょうけど、イラストレーターにとってはフジロックとかサマソニ的なフェスに近いものがあって、同人盤という形でCDを作って出してみようと。ただ、本当に寝る時間も2〜3時間くらいまで削ってやってたんで(笑)、死線を乗り越えた感じはありますね。 −−また、メジャーレーベルで同作を再発した今も、ニコ動にはその音源を残しているんですよね。 ryo:同人だとショップが何処にでもある訳ではないし、通販の代金がかかったりする。全国の皆さんからもうちょっと買いやすい状況にして欲しい、って意見がけっこうあって、それだったらメジャーレーベルからの一般流通で出せばいいんじゃないかと。 その時の条件として、JASRAC登録をしないでも流通させてくれる所を探していたんで、(動画を)下げる必要が無いんですよね。元々、あんまり帰属意識がないというか、みんなで盛り上げた曲なのであれこれやれる権利を持っていないという感じがする。2次創作に料金がかかったり、ライブでもあんまりやれなかったりとか、そういう可能性を全部排除したかったんです。 −−そうした状況下でありながら、アルバム『supercell』がヒットしたことは、ひとつの変革の兆しだと思うんですよ。それは歌がボーカロイドであることへの賛否両論も含めて。 ryo:でもやっぱり、あんまり実感する物が無いんですよね。作ってはいるんですけど、かといって街を歩いていて何か言われる訳ではないですし。だからこういう場でお話させて頂くと、「あ、そうなんだ!」って(笑)。でも寝ると忘れちゃうんですよね。『メルト』が人気になって、supercellにイラストレーターの方々が集まり始めた頃から、あんまり意識は変わってないですよね。面白い物を作ることを妥協しない。