3回、マートンへの2球目。マートンは「ボールだ」と主張したが…【拡大】
ネジが外れた。マートンが壊れた。温厚な表面に潜む悪鬼が顔を出し激高、また激高。ストライク判定を不服とし、球審に襲いかからんばかりに詰め寄ると「FU●K!!」「F★CK!!」の大連発で、試合もぶち壊した。
試合後、京セラドーム駐車場に現れたマートンは「特にグラウンド上のことを言う必要はないと思う。選手として望んだとおりのリアクションがとれない時もある。それがきょうだった」。制御不能に陥った心理状態を振り返り、反省の色を浮かべていたが…。
皮肉にも、最もスタンドが沸いた場面となった。5点を追う三回一死満塁。広島・大竹の初球、外角スライダーへのハーフスイングがストライクとされ、打席上でブツブツ…。そして、2球目。外角のきわどい真っすぐが、またもストライク判定に。プチン-。糸が切れた。
般若の形相で、良川球審にまくし立て、バットでベース横をなぞり「ボールだ」とアピール。ベンチから和田監督ら首脳陣が次々と飛び出したが、止まらない。黒田ヘッドコーチは突き飛ばされ、新井が福留が必死になだめる収拾不能の事態に。チーム総がかりでベンチに連れ戻されても、なお何かを叫び続けた。昨年の乱心の数々が甦るような審判への侮辱行為で、初の退場処分を受けた。
良川球審は「色々と言っていたが(英語で)理解できなかった。明らかに退場に値する行為。ここ数試合は(審判団もマートンの)イライラを感じていた」と説明した。