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【サッカー】

香川 反省は攻撃面

2013年8月15日 紙面から

日本−ウルグアイ 後半、ゴールを決めて喜ぶ香川=宮城スタジアムで(沢田将人撮影)

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◇キリンチャレンジカップ2013 ウルグアイ4−2日本

 日本の10番がともした希望の光は、一瞬だった。痛恨の3失点目を喫した直後の後半9分、本田の浮き球のパスに相手GKとDFが交錯。走り込んだ香川がこぼれ球を右足で押し込んだ。ただ、その直後にも失点。重い空気の中でタイムアップの笛を聞き、試合後は自身をばっさりと切って捨てた。「あの点に関してはごっつぁんですから。その前に3点取られて、相手も気の緩みがあった。それ以前の問題。精神的に後手に回っているのは事実」。悔しさからか何度も顔をしかめながら、言葉をつないだ。

 一昨年の東日本大震災後、東北地方で開催される初の国際Aマッチ。香川にとっては中学時代から5年間を過ごし、「第二の故郷」という宮城での一戦だけに特別な思いがあった。「東北のたくさんのサポーターが来てくれたのに、すごく申し訳ない。みなさんを勇気づける、元気づける意味でも勝ちたかった」。震災直後、宮城スタジアムのある総合運動公園は遺体安置所にもなっていた。そこに、4万5000人以上もつどった。その意味は分かっているだけに、東北の人々の思いに応えたかった。

 もちろん、後ろばかり向いてはいられない。試合後の場内一周中、ファンの声援に手を振りながらも、本田と2人で即席反省会を始めた。議題は守備ではなく攻撃。「もっと絡む人数を増やそう。3、4人といかないと」。4失点してもなお、両エースはさらなる攻撃姿勢を確認しあった。

 「W杯まで1年を切って、すごく時間がないのは分かってる。親善試合だからとか、疲労とか関係なしに、1試合1試合内容と結果を求めないと」。コンフェデ杯で噴出した課題の答えは出なかった。それでも香川は立ち止まるつもりはない。(宮崎厚志)

 

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