(左から)市川海老蔵、岡村隆史【拡大】
岡村は第2部の新作歌舞伎「『疾風如白狗怒涛之花咲翁物語。』~はなさかじいさん~」に出演。昔話で描かれた主要人物が登場する物語で、一寸法師役を演じた。
岡村は巨大箸を持って、海老蔵扮する犬、片岡愛之助(41)演じるはなさかじいさんの前に登場。客席の約750人から笑いが漏れたが、「頼もう、我は名に負う一寸法師」とセリフを発し、拍手を浴びた。
その後は岡村のみの場面になるはずが、海老蔵と愛之助がそのまま舞台に残り、岡村に接近してアドリブ合戦。2人から顔を触られるなど、いじられた岡村は「お兄様方、練習通りにやらせてくださいまし」と冷や汗たらり。それでも見得を切り、歌舞伎十八番「勧進帳」で弁慶が花道を去る場面で見られる飛び六方(片足で踏み鳴らしてはける動作)を披露し、わかせた。
「岡村オファー」は1997年から続く人気企画で、これまでSMAPやEXILEのライブ出演、劇団四季のミュージカル出演などに挑戦。古典芸能は初挑戦で、1カ月前から海老蔵の父で故市川團十郎さんの弟子、市川新蔵(57)に稽古をつけてもらった。
浴衣の着方から始まり初体験の連続に「心労はなかなか(企画の中で)上位にくる」と苦戦を強いられ、稽古の成果を披露する度に海老蔵から「何ですか」などと厳しい言葉をかけられた。だが、海老蔵の愛のムチを糧に奮闘し、本番前日には「よくぞここまで」と称賛された。