8月14日の欧州マーケットサマリー:株が5日続伸、周辺債高い
8月14日(ブルームバーグ):欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3256 1.3263 ドル/円 98.17 98.20 ユーロ/円 130.13 130.25 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 308.62 +.83 +.3% 英FT100 6,587.43 -24.51 -.4% 独DAX 8,438.12 +22.36 +.3% 仏CAC40 4,114.20 +21.70 +.5% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .22% -.01 独国債10年物 1.82% +.01 英国債10年物 2.64% +.04 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,326.50 -2.00 -.15% 原油 北海ブレント 110.06 +.24 +.22%
◎欧州株:5日続伸、ユーロ圏がリセッション脱却-サブシー7に買い
14日の欧州株式 相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は5営業日続伸で、12週間ぶり高値を付けた。ユーロ圏が4-6月(第2四半期)に過去最長のリセッション(景気後退)から脱却したことが手掛かり。
オフショア油田サービス会社サブシー7は約3年ぶり大幅高となった。四半期の赤字幅が予想ほど大きくなかったことが買い材料。害虫駆除管理の英レントキル ・イニシャルは約2年ぶり高値を付けた。上期の増収増益が好感された。一方、ドイツの電力会社RWEは4.5%下落。決算で利益がアナリスト予想に届かなかった。
ストックス欧州600指数 は前日比0.3%高の308.62で終了。年初来安値を付けた6月24日以来では12%上げている。
PFAペンション(コペンハーゲン)のシニアストラテジスト、ウィトルド・バーク氏は電子メールで、「欧州は成長の兆しを見せており、大方の予想より早くリセッションを抜け出している」と指摘。「さらに多くの指標が向こう数四半期の成長再加速を示唆しており、これは大変な朗報だ。秋以降に向かい風が吹く可能性が高い中で、ユーロ圏のリスクバランスを良くするためにはプラス成長の領域に再び入ることが不可欠だ」と付け加えた。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表したユーロ圏の4-6月域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト41人の予想中央値は0.2%増だった。
14日の西欧市場では18カ国中12カ国で主要株価指数が上昇。英FTSE指数は0.4%下げた一方、独DAX指数は0.3%、仏CAC40指数は0.5%それぞれ上げた。
原題:Europe Stocks Climb to 12-Week High as EuroArea Exits Recession(抜粋)
◎欧州債:周辺国債が上昇、GDP統計に反応-ドイツ債ほぼ変わらず
14日の欧州債市場では、スペインとイタリアの国債が上昇した。ユーロ圏が4-6月(第2四半期)に過去最長のリセッション(景気後退)から脱却したことを背景に、域内の高利回り債を求める動きが強まった。
スペイン10年債 利回りは4週間ぶりの大幅低下となり、5月以来の低水準となった。ドイツとフランスの4-6月成長率もアナリスト予想を上回ったことから、債務危機が和らいでいる兆候が強まった。ポルトガル10年債 は3日続伸。一方、ドイツ国債はほぼ変わらず。32億3000万ユーロ相当の10年債入札で、借り入れコストが2012年2月以来の高水準に達した。
INGグループの先進国市場債券責任者、パドライク・ガービー氏(アムステルダム在勤)は「最近の予想を上回る経済データが相場を支えている」とし、「このトレンドは極めて堅調だ。周辺国債が大きく買われている」と語った。
ロンドン時間午後4時42分現在、スペイン10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.42%。一時は4.41%と、5月31日以来の低水準となった。同国債(表面利率4.4%、2023年10月償還)価格はこの日、0.595上げ99.855。
イタリア10年債利回りは5bp低下の4.18%。前日には4.15%まで下げ、6月6日以来の最低を付けた。同年限のポルトガル国債 利回りは3bp下げて6.50%。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した4-6月の域内総生産(GDP )速報値は前期比0.3%増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト41人の予想中央値は0.2%増だった。
既発のドイツ10年債利回りは1.81%。一時は1.84%まで上げ、6月24日以来の高水準となった。
ドイツが実施した10年債入札で、平均落札利回りは1.80%と、12年2月29日以来の高水準となった。前回入札の7月17日時点は1.57%だった。
英国債相場は下落。10年債利回り は前日比3bp上昇し2.63%。一時は2.66%と、11年10月28日以来の高水準となった。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価格は0.25下げ92.94。
この日発表された雇用統計で失業保険申請ベースの7月の失業者数の減少幅がアナリスト予想を超えたことから、英景気の回復兆候が強まった。
原題:Spanish Bonds Rise With Italy’s on Euro-Area Growth; Bunds Drop(抜粋)Pound Gains for 4th Day Versus Euro asUnemployment Claims Drop(抜粋)
更新日時: 2013/08/15 02:23 JST