映画:日韓共同製作ドキュメンタリー「李藝」、俳優・ユンさん舞台あいさつ 「作品通して感動を」−−名古屋 /愛知
毎日新聞 2013年06月04日 地方版
日韓共同製作ドキュメンタリー映画「李藝(リゲイ)−−最初の朝鮮通信使」の舞台あいさつが2日、名古屋市東区の名演小劇場であり、出演者の韓国人俳優ユン・テヨンさんが「作品を通して深い感動を与えられたらうれしい。日韓関係のいい映画がたくさんできたら」などとあいさつした。
李藝(1373〜1445)は約600年前、朝鮮半島と日本を40回以上往復し、室町幕府と交易した。8歳の時、倭寇(わこう)によって拉致された母を捜したいとの思いが原動力だったが、外交を通して憎しみを友愛の情に変えた。
映画では、ユンさんが李藝の足跡をたどる一方、竹島問題など現在の緊張する日韓関係について両国の学生が真剣に議論する様子も撮影した。韓国大統領選なども重なり、公開が4カ月遅れた。
同名の関連本を著した金住則行さんは「日韓関係は政治経済問題に関知せず、文化・教育の面で人対人がいかにつなぎ合わせるかが一番大切だ。ぜひ子供たちに親の愛を示してほしい」と話している。
他に、総合プロデューサーの益田祐美子さんが来館した。【山田泰生】