東京大空襲訴訟:被害「立法で救済を」…敗訴確定で原告ら
毎日新聞 2013年05月10日 00時38分(最終更新 05月10日 00時46分)
東京大空襲(1945年3月10日)の被害者や遺族が国に賠償などを求めた訴訟の原告・弁護団が9日、東京都内で記者会見し、最高裁の上告棄却決定で敗訴が確定したことについて「司法に裏切られた」と怒りをあらわにした。一方で、「立法による救済を目指し全力を挙げる」と決意も表明した。
大空襲で両親と弟を失った原告団副団長の城森(きもり)満さん(80)は幼い日々の苦労を振り返り、「最高裁はもう少し人道的な考えで手を差し伸べてくれると淡い期待をしていた」と無念さをにじませた。
同じく副団長の豊村美恵子さん(86)は原告の高齢化に言及し、「人生最後の訴えに何の配慮も無かった」と声を詰まらせた。原告団長の星野弘さん(82)は「くじけることなく『空襲被害者援護法』が制定されるよう頑張りたい」と強調した。【和田武士】