さて、ここでおさらいをしましょう。統計学的事実からは、市場の平均に勝ち続ける天才級の投資家の存在が示唆されます(Kosowski, Fama)が、私を含めてほぼすべての投資家は、「まぐれ」以上に市場の平均に勝つことはできません。
アクティブ投資のリターンは、それらの平均(=市場の平均)よりいいのもあれば、悪いのもあるのは当然です。そして、その平均値は中央値より必ず高いので、アクティブ投資の半数以上は平均値、つまり市場の平均以下のリターンしかあげられないことは必然です。これは、ファンダメンタル分析が難しいとか、市場が効率的かということとはまったく別のことです。理論的にも、経験的にも、リターンの平均は「インデックス(市場の平均)>アクティブ投資」なので、平均的に見れば、「ファンダメンタル分析は労多くして、益なし」ということになります。
インデックス(市場の平均)のリターンをさらに上回るのが、そのインデックスを原資産とするカバード・コール (CCW) や現金確保プット売り (CSP) です。
このCCWやCSPについてもインデックスがあります。インデックスがたくさん出てきて、頭が混乱しそうですが、(米国市場の大型株500社の時価総額加重平均により算出される)S&P 500というインデックスを原資産とする2% アウト・オブ・ザ・マネーのカバード・コール(CCW)のインデックスがBXYです。