ユーロ圏鉱工業生産:6月は前月比0.7%増-市場予想を下回る
8月13日(ブルームバーグ):ユーロ圏では6月の鉱工業生産が前月比で増えたものの、エコノミスト予想は下回った。域内経済は過去最長のリセッション(景気後退)から脱却するもようだが、紆余曲折の兆候が示された。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が13日発表した6月のユーロ圏鉱工業生産指数は前月比0.7%上昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト37人の調査中央値では1%増が見込まれていた。前年同月比では0.3%上昇し、1年8カ月ぶりプラスとなった。
5月の指数は前月比0.2%低下(改定)、前年同月比では1.3%低下だった。
ユーロ圏の製造業景気指数は7月に上昇し2年ぶりの活動拡大を示したほか、企業景況感は3カ月連続で改善。これらを手掛かりに、1年半にわたり縮小していた域内経済がプラス成長に回復したとの楽観が高まった。ただ、域内の失業率は過去最悪の12.1%に達し、スペインとギリシャの若年層では失業率は50%を上回っている。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は今月上旬、最近の経済指標はユーロ圏経済が最悪期を乗り越えたことを示唆し、「活動が安定化するとの予想を取りあえず裏付けた」と語った。
ブルームバーグがまとめた別のエコノミスト調査によれば、14日に発表されるユーロ圏の4-6月(第2四半期)域内総生産(GDP)は前期比0.2%増が見込まれている。1-3月(第1四半期)の成長率は6四半期連続のマイナスだった。
原題:Euro-Area Industrial Production Expands Less ThanEstimated (1)(抜粋)Eurozone June Industrial Production: Summary (Table)(抜粋)
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更新日時: 2013/08/13 19:07 JST