Updated: Tokyo  2013/08/14 03:00  |  New York  2013/08/13 14:00  |  London  2013/08/13 19:00
 

日銀議事要旨:物価は先行きプラスに、秋以降は「一服も」と複数委員

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  8月13日(ブルームバーグ):日本銀行は13日午前、7月10、11両日開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。物価について「先行きはプラスに転じていく」との見方で一致。複数の委員は、消費者物価の前年比プラス幅が夏ごろまではエネルギー価格下落の反動から拡大するとしながらも、その後は一服する可能性があると指摘した。

2%程度に設定されている物価 目標では、大方の委員が4月の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で示した見通し期間の後半にかけて、同目標に達する可能性が高いとの見方を示した。

量的・質的金融緩和の効果に関しては「金融環境の緩和度合いが着実に強まっているとの認識を共有」するとともに、「経済・物価に関する期待は好転している」との見方で一致した。

長期金利の動向では、多くの委員が6月中旬以降の世界的な金利上昇局面において日本の長期金利が安定的に推移したと指摘。その要因として「日銀による巨額の国債買い入れが長期金利の上昇圧力を強力に抑制している」と述べた。一方で、ある委員は「債券市場の不安定さは潜在的にはなお残されている」とし、今後の国内物価や米国金利動向の影響に注意が必要との認識を示した。

このほか、ある委員は日銀の国債買い入れにより低金利が維持されるとの期待が過度に強まれば、「財政健全化に向けた政府の取り組み姿勢の後退につながる可能性がある」との懸念を表明した。 

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 下土井京子 kshimodoi@bloomberg.net;東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net

更新日時: 2013/08/13 09:56 JST

 
 
 
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