今日の国内市況(8月13日):株式、債券、為替市場
(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日本株は急反発、自動車など全業種高い-円安と法人減税に期待感
東京株式相場は急反発した。為替の円安が好感されたほか、日本の法人税減税への期待感も加わり、自動車や海運など円安メリット業種、鉄鋼やパルプ・紙など素材関連株、情報・通信など内外需とも幅広く上昇。東証1部33業種は全て高い。
TOPIXの終値は前日比22.53ポイント(2%)高の1157.15、日経平均株価は347円57銭(2.6%)高の1万3867円で、日経平均はきょうの高値引け。
三井住友アセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、「法人税が高ければ企業活動が海外に出る上、海外企業による資本流入も少なくなる。法人税減税は特に内需へのプラス効果が大きい」との見方を示した。
●債券上昇、5年債入札結果順調で午後買い優勢-先物3カ月ぶり高値
債券相場は上昇。5年利付国債の入札が順調な結果だったことを受けて午後から買い優勢の展開に転じた。先物は3カ月ぶりの高値を付けた。
東京先物市場で中心限月の9月物は前日比11銭安の143円93銭で開始し、直後に143円91銭まで下落した。その後は徐々に水準を切り上げ、午後零時45分の入札結果発表後には144円24銭と、中心限月で5月10日以来の高値を付けた。結局は10銭高の144円14銭で引けた。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回りは同0.5ベーシスポイント(bp)高い0.75%で開始し、午前は同水準で推移。午後に入ると水準を切り下げ、一時は0.73%と5月13日以来の低水準を付け、その後は0.735%。5年物の113回債利回りは0.5bp高い0.29%で推移していたが、入札結果発表後には0.275%に低下した。
●円が全面安、株高でリスクオンの動き-米小売り指標期待も売り圧力
東京外国為替市場では円が全面安。今夜発表される7月の米小売売上高に対する期待感を背景としたドル買いに加え、国内株価の上昇に伴うリスク選好の動きが円の主要通貨に対する下落につながった。
ブルームバーグのデータによると、午後3時24分現在の円は主要16通貨すべてに対して下落。ドル・円相場は一時1ドル=97円56銭と7日以来のドル高・円安水準を付けた。
IG証券の石川順一マーケットアナリストは「リスクオンによる円売りだ」と指摘。米小売売上高などをめぐって米景気回復期待が高まっているのに加え、国内株の上昇も円売りにつながったと説明した。朝方発表の機械受注統計は株高を通じて間接的に円売り要因になったほか、安倍晋三内閣が法人税の実効税率引き下げと一体で消費増税を予定通り実施するとの観測も株高・円安要因との見方を示した。
更新日時: 2013/08/13 15:41 JST