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手足口病 おととしに次ぐ流行
8月13日 17時16分

手や足、口などに発疹ができる「手足口病」の患者数が全国的に増え続け、西日本から東北地方まで38の都府県に流行が拡大していることが分かり、国立感染症研究所は、過去10年間で最も多かったおととしに次ぐ流行だとして感染の予防を呼びかけています。

手足口病は、手や足、それに口の中などに発疹ができるウイルス性の感染症で、まれに脳炎などを起こして重症化することがあります。
国立感染症研究所によりますと、全国およそ3000の小児科の医療機関から今月4日までの1週間に新たに報告があった患者は2万7187人で、ことしに入ってからの合計の報告数は16万1030人と、過去10年で最大の流行となったおととしに次ぐペースとなっています。
1つの医療機関当たりの患者数は全国平均では8.66人で、都道府県別では新潟県で18.25人、埼玉県で17.15人となっているほか、宮城県と山形県、福島県で流行の目安とされる5人を初めて上回るなど、全国の38の都府県に流行が拡大しています。
さらに今回の流行では、幼い子どもだけでなく大人が感染する例が目立ち、40度前後の高い熱が出たり、強い痛みを感じる傾向があるということです。
手足口病はくしゃみなどを通じて感染するため、国立感染症研究所は、手洗いを徹底するなど感染の拡大防止を呼びかけています。

大人の患者も増加

東京・世田谷区の診療所でも、先月半ばから手足口病の患者が増え始め、この1週間で50人余りが診察を受けました。
多くは乳幼児ですが、大人の患者も目立つようになっていて、先月以降、20代から30代の9人が手足口病と診断されたということです。
このうちの1人の亀井明紀さん(39)は、子どもが手足口病にかかったあと3日ほどして強い痛みとともに手やのどなどに発疹が出て、熱も40度まで上がりました。
亀井さんは「子どもの間ではやっているとは知っていましたが、まさか自分がかかるとは思いませんでした。のどが痛くてつらいです」と話していました。
国立感染症研究所によりますと、ことしの流行の主な原因となっているウイルスは、おととしの大流行の前はあまり見られなかったため、免疫のない大人が感染しているとみられています。
しまだクリニックの島田知則医師は「通常流行しているウイルスでないので大人でも感染してしまい、高い熱や痛みなどのきつい症状が出ている。職場などでの大人どうしの感染もあり、注意が必要だ」と話しています。

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