汚染地下水 早急な抜本対策課題8月8日 4時16分
福島第一原子力発電所で汚染された地下水が海に流出している問題で、東京電力は、上昇している地下水の水位を下げるため、応急的なくみ上げを9日から始めます。
抜本的な汚染水対策は8日に国の有識者会議で検討されますが、詳しい状況がつかめないなかで、早急に有効な対策を打てるかが課題になっています。
福島第一原発では汚染水の流出対策として、護岸沿いに地盤を壁のように固める工事を進めていますが、せき止められて上昇した地下水がすでに壁を乗り越えているおそれが指摘されています。
このため東京電力は、応急措置として、護岸の近くに小規模な井戸を掘り、9日から地下水のくみ上げを始めます。
その後は、長さおよそ5メートルの管を30本近く護岸沿いに打ち込み、ここからも来週半ばをめどに地下水のくみ上げを始め、これらの対策で1日およそ100トンの地下水をくみ上げるとしています。
汚染水の海への流出量について、経済産業省は7日、概算で1日300トンに上るという見解を示した一方、東京電力は、正確な量は把握できていないとしています。
また、高濃度の汚染水がたまっている地下のトンネル近くに新たに掘られた井戸で、地下水の放射性物質の濃度が上昇している原因も分かっていません。
抜本的な汚染水対策は8日に国の有識者会議で検討されますが、地下水の流れや海への流出量など詳しい状況がつかめないなかで、早急に有効な対策を打てるかが課題になっています。
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