選挙:堺市長選 政党、国政とねじれ 維新は西林氏擁立、自民共は現職支援

毎日新聞 2013年08月11日 大阪朝刊

 大阪維新の会(代表、橋下徹・大阪市長)は10日、任期満了に伴う堺市長選(9月15日告示、29日投開票)で、維新堺市議団幹事長の西林克敏氏(43)を公認候補として擁立することを決めた。この日あった堺選出の所属議員による会合で了承した。市長選は、維新が実現を目指す「大阪都構想」に対し、反対の立場で再選を目指す竹山修身市長(63)と、西林氏との一騎打ちとなる見通しだ。選挙戦の構図は2009年の前回選から大きく様変わりし、国政と大阪府政での政党関係のねじれも絡み合う。【高瀬浩平、服部陽、山下貴史】

 「完全に裏切られた」。橋下氏は先月29日、前回全面支援した竹山氏が都構想への反対を強めることを批判した。ただ、竹山氏を当選に導いたのも自身だけに「堺市民に謝らないといけない」立場だ。これに対し竹山氏は2日後、「矛盾がいろいろ出ている。自治の流れと違う」と都構想批判をさらに強めている。

 竹山氏の言動は「裏切り」か。前回選が09年9月で、橋下氏の都構想提唱が10年1月。竹山氏は「前回選時に影も形もなかった」と言い、橋下氏は「細かい話はしていないが『大阪が一つにまとまらないといけない』と話していた」と反論する。

 一方、西林氏は10日、記者団に「都構想の議論を始めないと堺市民が不幸になる」と、推進の立場を強調した。しかし、維新側も前回とは立場を変えている。西林氏や、選対本部長の馬場伸幸衆院議員(日本維新の会)は前回、自民党市議として現職の木原敬介氏を推し、橋下氏側と対立。その半年余り後の10年4月、西林、馬場両氏は維新に参加した。

 政党も立場を変えている。前回は自民、民主、公明の各党が木原氏を支援、共産は新人の小林宏至氏を推した。しかし、先月27日にあった竹山氏の事務所開きには、自民、民主の堺市議が出席。「堺市を託せるのは竹山市長以外にいない」などと、前回対決した竹山氏を持ち上げた。共産も、都構想反対では一致しているとして、自主的に支持する方針だ。国政では対立する3党が、市長選では「反維新」で共闘する。

 先月の参院選の市内比例票で、維新、自民に次ぐ約7万票を得た公明は、国政での「自公」と大阪での「維公」のねじれに苦慮する。両陣営から秋波を送られているが、一方に肩入れした際の悪影響を懸念しており、地元の党関係者は「中立で行くしかない」。自主投票の可能性が高まっている。

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