交通事故:公園に乗用車突っ込み5人死傷 東京・羽村
毎日新聞 2013年08月12日 21時04分(最終更新 08月12日 22時04分)
12日午後2時45分ごろ、東京都羽村市羽中4の市水上公園で、プールのある施設に乗用車が突っ込み、男女5人を次々とはねた。警視庁福生署によると、プール客用の屋台で働いていた巻口伝三郎さん(72)が頭や胸などを打ち死亡、子供2人を含む男女4人が重軽傷を負った。車を運転していた同市の無職、臼井唯司(ただし)さん(79)は「考え事をしていて、よく覚えていない。家に帰るつもりだった」と話しているといい、同署は自動車運転過失致死傷の疑いもあるとみて調べる。
福生署によると、負傷した4人のうち男児(2)と父親(38)、母親(36)は足に骨折の疑いがあり、別の男児(5)も擦り傷を負った。施設は2階建てで2階がプール、1階の通路沿いに屋台が並んでいた。事故を起こした車は誘導員の制止に応じず公園の敷地内に侵入し、約130メートル走行して屋台に突っ込んだ。
同署によると、敷地内は一般車両の通行は禁じられているが、現場にブレーキ痕はなかったという。誘導員の男性(77)は「車は左側のタイヤを側溝に落としながら敷地内に入っていった。20〜30キロは出ていたのでは」と話した。プールの更衣室にいた八王子市の作曲家、鳥海剛史さん(32)は「地震のような音がして飛び出したら、車が突っ込んでいた。『助けて』『痛い』という悲鳴が聞こえ、男性や子供があおむけに倒れていた」と振り返った。現場はJR羽村駅の西約1キロの多摩川沿い。【松本惇、山崎征克、林奈緒美】