他人の評価がなくても、ただひたすら「道を究めること」を楽しめる人が一流になる

2013/08/13


ブログという「誰でもできる仕事」を生業にしているということもあり、群を抜いた成果成果を出せる人と、そうでない人の差異について、よく考えます。


「道を究めること」を楽しめるか

いわゆる一流と言われるような人々を観察して気づくのは、彼らが「道を究めること」それ自体を喜びにできる、という能力をもっていることです。

たとえば、あなたが、もの書きを仕事にしているとします。この仕事は浮き沈みが激しく、評価されることもあれば、まったく評価されないこともあります。

二流のライターは、こうした揺れ動く他者評価を前に、自分自身の軸もブレてしまいます。「こんなに頑張っているのに評価されない…」「オレはアワードを取った、オレが頂点だ!」といったように。

こういう人は、他者評価が続いているうちは良いですが、それが減衰していくと、耐えることができなくなっていきます。結局彼は、他者からの承認を求めて、仕事をしていたことに気づき、無能さに打ち拉がれることになります。


一流になれる人というのは、他者からの承認なんて関係なしに、ひたすら仕事に没頭し、熟達への道を歩むことができます。

ライターの世界でいえば、他者から評価されなかったとしても、ただひたすら、「自分の能力を高めること」に歓びを見いだすことができる人が、結局は一流になると思われます。

スランプだろうが、評価されようが、気にせず淡々と基礎練習に励むことができる人ですね。彼らは、「自分の成長」を楽しむために、その仕事に打ち込みます。

彼らにとって他者の評価というものは、「お、自分はけっこう良いところまで来ているのかもしれない」だったり「自分の実力に対して、この評価は高すぎるな。引きつづき練習に打ち込むか」といったように、「現在地を確認する」以上の意味は持ちません。


仕事でも趣味でも、何かに打ち込む最初のフェーズというのは、多くの場合「他者評価」が鍵になります。他人から承認・評価されなければ、「何かに打ち込む」というトンネルの入り口に入ることができません。

そうしていざトンネルに入ったとき、二流の人は、トンネルの外から聞こえる声に惑わされます。「お前はダメだ」「いいじゃないか!」という声に振り回され、トンネルを戻ったり、外に出たりを繰り返します。

一流になれる人は、外部の声は「判断材料」に止め、自分の身体と心を観察し、一歩一歩前進していることを確かめ、そこに歓びを見いだします。トンネルの外の人には決して分からないくらいの成長を、歩く速度がわずかに早くなったことを、実感できたとき…!これが、一流の人にとっての最高の果実なのです。

彼の耳には、外から時折聞こえる「お前は前進していない!」なんて声は届きません。なぜなら、彼は自分の前進を、他でもない自分の身体で実感できているからです。


みなさんは、ただひたすら「道を究めること」を楽しむことができますか?
やはり他者からの評価がないと、歓びは感じることができませんか?

結局生き残るのは、「自分の成長を自分で実感すること」をモチベーションに据えることができた人でしょう。他者の評価なんてものは、まったく信用できないものですからね。

何のためにそれをやるのか。一流を目指すのなら、それは「自分の成長が楽しいから」であるべきです。


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