【楽天】立花球団社長、マー君の今オフポスティング容認

クリネックススタジアムで体をほぐした田中

　楽天の立花陽三球団社長（４２）は１２日、ポスティングシステムを利用しての将来的なメジャー移籍を希望している田中将大投手（２４）について「来季もウチでプレーしてほしいという球団の思いは、しっかり伝えたい」と残留を希望することを強調した上で、最終的には選手の意向を尊重することを明言した。「コミュニケーションを取りながら、最終的には選手の意思を、会社の根底としては尊重するべきかな」。シーズン終了後に田中がメジャー挑戦を希望した場合、容認する考えを示した。

　田中は昨年１２月、契約更改の席で初めてメジャー挑戦の意向を表明。３年契約を結んだが、契約期間中も１年ごとに話し合いの場を設ける条項を盛り込んでいる。現在、従来のポスティングに関する取り決めはいったん破棄され、日米間で交渉中。立花社長は「ポスティングがなくなったことは聞いていた。選手にもかかわる重要議案。我々も意見を出していかないと」とエースの挑戦をバックアップしていく。

　首位を走るチームは１３日から２位ロッテ、３位西武と敵地での６連戦。２連勝し、３位西武が２連敗すると、最短で１４日にもマジック「３６」が点灯する。９日のソフトバンク戦で開幕１６連勝のプロ野球新記録をマークした田中は、１６日の西武戦（西武Ｄ）に先発予定。この日はＫスタでの練習に参加した。社長の発言を受けて報道陣が質問すると「何も言うことはないです。今、話すことではない」。シーズンに集中する考えだが、すでにヤンキースなど米８球団以上が視察している。メジャー側の注目度も高く、周囲はますます過熱していきそうだ。

　◆ポスティングシステム　海外ＦＡの資格を満たさずに米大リーグ入りを希望する選手に対し、所属球団の承認を得て、独占交渉権を獲得するために、米大リーグ球団が入札する制度。９８年に明文化された。選手名が公示されてから４日（土、日曜は除く）以内に入札。最高入札額を、所属球団が了承すれば３０日間の独占交渉権が与えられる。契約合意なら５日以内に入札金が所属していた球団に支払われる。適用期間は１１月１日から翌年３月１日まで。