<天気>「2番では…」 暑さ日本一失った岐阜・多治見
毎日新聞 8月12日(月)20時19分配信
「暑さ日本一」の座を明け渡した岐阜県多治見市の12日の最高気温は全国5番目の39.3度。3日連続で39度以上を観測し、市民らは「暑さはうんざり。どうせなら日本一の方がよかった」と複雑な心境を示した。
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2007年8月16日に観測史上最高の40.9度を記録してから、市は「千載一遇のチャンス」として暑さを逆手に取ってアピール。マスコットキャラクター「うながっぱ」を活用したさまざまなイベントを展開したり、巨大温度計の設置など「日本一暑い街」として売りだしてきた。
古川雅典市長は「今後も高気温となる原因の究明と対策をしっかりやっていく。チャンピオンの座は快くお譲りする。今後も環境面に留意し、暑さに関連した産業振興を推進していく」とコメント。
地元特産のタイルを生かして放熱効果を上げる「クールアイランド舗装」の開発、普及に取り組む松島祥久・多治見建設業協会理事長(50)は「日本一から転落したとはいえ、暑さが軽減されるわけでもない。むしろ四万十市に対してクールアイランド舗装のPRを仕掛けていきたい」と話した。
うながっぱグッズ販売店を運営する「多治見まちづくり株式会社」の井奈波文治社長は「1番なら宣伝に使えるが、2番ではねえ。こればかりは努力のしようもない。四万十市と埼玉県熊谷市と3カ所で一緒にできることを考えます」と肩を落とした。この夏オープンしたばかりのグッズ販売店前では、首位陥落にうながっぱの着ぐるみが、しょんぼりうなだれるポーズをとっていた。【小林哲夫】
最終更新:8月13日(火)4時51分