【ＢＯＸ】恐るべし「神の左」！山中、１回ＫＯでＶ４

１回、ニエベス（左）をＫＯで倒した山中

　◆報知新聞社後援　ワールドプレミアムボクシング　ダブル世界戦　▽ＷＢＣ世界バンタム級タイトルマッチ　○王者・山中慎介（ＫＯ　１回２分４０秒）同級８位・ホセ・ニエベス●（１２日、東京・大田区総合体育館）　王者の山中が「神の左」をさく裂させ、１回で挑戦者・ニエベスをキャンバスに沈めて４回目の防衛に成功。戦績を２１戦１９勝（１４ＫＯ）２分けとした。

　山中は立ち上がりから積極的にパンチを出してペースを握り、ニエベスを追いつめると残り２０秒となったところで狙いすました左ストレートを一閃。ニエベスの顔面を見事にとらえ、しりもちをついた挑戦者は青コーナー近くで立ち上がれず、そのままカウントアウトとなった。

　試合終了直後、山中はリング上からファンに向け、あまりに早すぎる決着をわびる一礼。クラス最強のＫＯキングの強さを見せつけ「もう少しやりたかった」と余裕を見せ、観戦に訪れていたＷＢＯ同級王者、亀田知毅（２２）＝亀田＝に対し、「亀田君、ぜひ統一戦をやって日本を盛り上げましょう」と言い放った。

　山中慎介「もう少しやりたかった。落ち着いて闘えた。コンディションづくりに苦労したが乗り越えられたのは自信になる。生意気なんですけど、実力差を感じた」

　ホセ・ニエベス「非常に残念で悲しい。タイトルを取れず、どうしていいかわからない。彼の最後のパンチは見えなかった」

　セレス小林氏（元世界スーパーフライ級王者）「山中の左がすごかった。挑戦者がダウンの前に戦意を失ったようで、そこで勝負ありだった」

　◆山中　慎介（やまなか・しんすけ）南京都高（現京都広学館高）時代の００年に国体の少年フェザー級優勝。専大から０６年１月にプロデビューし、１０年６月に日本バンタム級王座奪取。１１年１１月に世界初挑戦でＷＢＣ同級王座決定戦を制した。左ストレートが武器の左ボクサーファイター。２１戦１９勝（１４ＫＯ）２分け。身長１７０・５センチ。３０歳。滋賀県出身。