障害者に対する性犯罪防止に本腰 韓国警察が専門班
【ソウル聯合ニュース】韓国の警察庁は7日、障害者に対する性犯罪の防止と被害者保護に向けた治安対策を新たに打ち出した。背景には、ろう学校の教職員が聴覚障害者の女生徒らに性的暴行を加えた事件がモチーフの映画「トガニ」(るつぼの意味)によって、障害者への性犯罪に対する関心が高まったことがある。
全国の警察署2〜4カ所を一つの管轄とし、女性警官で構成する性犯罪専門調査チームを設ける。11月1日から12月末まで、専門調査チームを試験的に運営し、全国に拡大していく予定だ。
また、性犯罪防止に向け、小学生らに提供している「ワンタッチSOS」サービスを19歳未満の障害者8万4313人にも配布する。同サービスは簡単な操作で位置情報を知らせることができ、警察官が迅速に現場に出動できる。
また警察庁は、10月24日から11月13日までを行方不明になった障害者を捜索する期間に定め、全国977カ所の障害者施設を捜索する計画だ。
10月10日から11月11日までは149カ所の障害者施設に対する人権実態調査を推進する。性犯罪事件が明らかになれば、すぐに捜査に着手するほか、未登録施設には300万ウォン(約19万円)以下の罰金を科す。障害者教育機関で働く約8600人の性犯罪歴を照会し、前科者は解雇する方針だ。
昨年、韓国で起きた障害者への性犯罪事件は320件で、2006年に比べ79%増加した。今年1〜9月に発生した同事件は前年同期比94%増の409件に上る。
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