北朝鮮は開城工業団地の問題をめぐる実務者協議を韓国側に提案する前に、米国の韓半島(朝鮮半島)専門家とスイスで非公式に会っていたことが9日までに分かった。ある外交筋はこの日、北朝鮮外務省のアン・ミョンフン米州局副局長が今週、スイスのジュネーブで米クリントン政権当時に北朝鮮問題を担当していたジョエル・ウィット氏(ジョンズ・ホプキンス大学国際関係大学院招へい教授)に会っていたことを発表。この接触は、国際的な軍縮を目指す米国のシンクタンク、核脅威削減評議会(NTI)があっせんしたもので、米国の民間人と北朝鮮政府当局者が会うという、いわゆる「1.5トラック」形式で行われた。これについて韓国外交部(省に相当)の趙太庸(チョ・テヨン)報道官は「米国の(政府)関係者はこの接触の場に姿を現さなかったと聞いている」とコメントした。
上記の外交筋は「ウィット氏はオバマ政権の考えをよく理解しているため、北朝鮮の非核化はもちろん、開城工団問題に対する米国の考えを伝えたのではないか」との見方を示した。また、オバマ政権は開城工団問題の再発防止を求める韓国政府の立場も支持している。北朝鮮側のアン・ミョンフン副局長は昨年3月、北京で食糧支援を議題とした米国との協議に首席代表として出席していたため、今回の接触も食糧支援が議題とされた可能性が指摘されている。ウィット氏は1993年の第1次核危機の際、米国務省の特使だったロバート・ガルーチ元次官補の補佐官を努めていた。