前半は浦和のペースだった。楢崎の好セーブとシュートミスに助けられてグランパスは何とか踏ん張ったが、流れは良くなかった。
後半、グランパスが流れを引き寄せたのは守備をコンパクトに修正できたからだ。浦和が攻めに人数をかけないのにチャンスをつくっていたのはグランパスの最終ラインと中盤の間をうまく利用していたから。このスペースをつくらないようにしてグランパスは持ち直した。
守りが安定すると、前でボールが奪えるようになった。1点目は藤本がセンターライン付近で、ボールを奪い返して速攻。小川も玉田も長い距離を走って、ゴールに結び付けた。いい守備がいい攻撃を呼ぶ手本のようなパターンだった。
14試合ぶり無失点は大きな自信になる。点を取られながらも連勝していたが、さらに勢いが出るだろう。次戦の広島は浦和とよく似たチーム。いいイメージで戦えるから期待が持てる。 (愛知東邦大監督、元グランパスDF・藤川久孝)
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