大阪府と大阪市は9日、大阪市を廃止して5区か7区の特別区に再編する「大阪都構想」の具体的な制度設計案を初めて公表した。各区に区議会を設け、議員数は大阪市議会より157人増える。各区に中核市を上回る権限を持たせるため、必要な職員数が1300人余り増えるケースもある。実現には125本の法令改正が必要で、総務省との協議を本格化させる。
制度設計の実務を担う大阪府市大都市局が9日、橋下徹市長と松井一郎知事の考えを反映させた制度案として府市の法定協議会で報告した。橋下市長は「やっと都構想の姿が見えた。本当にうれしい」と語った。
案では、大阪市24区を5区か7区の特別区に再編した場合の事務分担や職員体制などを示した。児童相談所の設置や小中学校の教職員人事権など、東京都の特別区や中核市を上回る権限を持たせる。税収の多い区と少ない区で最大7・3倍の格差が生じるため、固定資産税や地方交付税などを都に集め、特別区に配分する形で財政調整をする。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞官邸クラブ