ソフトウエアの泥棒行為に寛大な韓国

ソフトウエアの泥棒行為に寛大な韓国

 「歌は何小節か盗用しただけでパクリだというのに、ソフトウエアの泥棒行為には寛大なのが韓国の実情だ」

 韓国ビズテックのシン・ドンソン社長は「当社が独自開発したソフトウエア技術を丸ごと盗まれ、会社が大打撃を受けた。何度も自殺しようと思ったことがある」と振り返った。

 シン社長が1991年に創業した韓国ビズテックは、建設会社向けの統合情報システムを構築するERPソフトウエアの専門企業だ。2000年にサムスンSDSと韓国産業銀行による投資で、米国シリコンバレーに支社を設立した。

 順調だった同社は08年、建設業界の不況で最初の打撃を受けた。それに続き、同年には元常務ら3人が重要技術を持ち出し、中堅建設会社S社に移籍。会社は法定管理(会社更生法適用に相当)に入った。10年に技術持ち出しの事実を知ったシン社長はS社代表と元常務らを刑事告発した。政府機関の韓国著作権委員会も11年1月、韓国ビズテックのソフトウエアとS社のプログラムは類似しているとの結論を下した。しかし、裁判は3年近くも一審の審理が続いており、韓国ソフトウエア専門企業協会が速やかな裁判進行を求める陳情書を出した。

 韓国企業、韓国の文化は手でつかめない無形資産の価値を無視する。製造業、大企業主体の産業構造も一因だ。中小企業が優れたソフトウエアを開発し、市場に投入しても、しばらくすると大企業がほぼ同じ製品を発売するケースが相次いでいる。昨年12月に警察は、下請け中小企業A社の現金自動預払機(ATM)関連の技術を違法コピーしたとして、ロッテPSネットの代表ら3人を在宅のまま刑事立件した。警察によると、同代表はA社にプログラムのソースコードを明らかにするよう求めたが、A社が拒否したため、ひそかに入手したとみられる。

 無形資産の価値をまともに認めないため、違法コピーも深刻だ。ビジネス・ソフトウエア・アライアンス(BSA)によると、2011年の韓国のソフトウエアの違法コピー率は40%、被害額は8900億ウォン(約790億円)だった。違法コピー率は米国(19%)、日本(21%)、オーストリア(23%)など先進国に比べはるかに高い。

崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者
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