延長十二回2点二塁打を放った坂。これがなかったらと思うと、ゾッとする(撮影・岡田亮二)【拡大】
(セ・リーグ、中日5-6阪神=延長十二回、14回戦、7勝7敗、10日、ナゴヤドーム)グングン伸びた。中堅を越えた。坂がいて良かった-。ひと振りで大きな2点を追加した。結果的に1点差まで詰め寄られた。なかったらと思うとゾッとする-。そんな殊勲打だ。
「最後に打てて良かったです。(左投手?)そんなに横から放ってくるわけでもないので(気にならなかった)。打ったのはまぐれです」
延長十二回にようやく4-3と勝ち越した直後だった。二死二塁から、左腕の高橋聡は新井を敬遠。続いて打席に入ったのが、背番号「35」だった。2球目をフルスイングした。打球は虎党の歓声、竜党の悲鳴を切り裂き、伸びた。中堅大島が背走するが及ばない。頭上を抜け、スコアボードの12の下に「3」が刻まれた。
この日、二塁レギュラーだった西岡が体の張りを訴え、鳴尾浜で予定していたシート打撃を回避。13日からの広島戦(京セラD)での1軍復帰が厳しい状態となった。だが、坂がいる。目の色の変わった坂が。