松田は2安打されながらも1回0封。連続無失点試合は12に伸びた(撮影・岡田亮二)【拡大】
(セ・リーグ、中日5-6阪神=延長十二回、14回戦、7勝7敗、10日、ナゴヤドーム)アッと叫んで打球を追った。祈るような遼馬の視線の先で、背走・鳥谷がスーパーキャッチ。その瞬間、タテジマのニュースターが綴る“ゼロの神話”が、12試合に伸びた。サヨナラのピンチをしのぎ、そのまま勝利に直結する、貴重な貴重な九回裏の「0」だ。
「いつも通り、思い切って投げました。点をやれない場面だったので、思い切って投げました」
試合後。決して豊富でない19歳のボキャブラリーからは、かえって喜びと新たな自信が伝わってきた。
同点の九回裏。和田監督が口にした名前は福原でも、安藤でも、加藤でも、久保でもなかった。