認知症の男性(当時91)が線路内に立ち入り電車と接触した死亡事故で、家族らの安全対策が不十分だったとして、JR東海が遺族らに列車が遅れたことに関する損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁(上田哲裁判長)は9日、男性の妻と長男に請求全額にあたる約720万円を支払うよう命じた。
判決によると、男性は2007年12月、愛知県大府市のJR共和駅の線路に入り、東海道本線の列車と衝突して死亡。男性は同年の2月に「常に介護が必要」とされる「認知症高齢者自立度4」と診断されていた。
上田裁判長は、同居していた妻が目を離した隙に男性が外出し、事故が発生したとして「妻には見守りを怠った過失がある」と認定。別居している長男についても「事実上の監督者」とし、「徘徊(はいかい)を防止する適切な措置を講じていなかった」とした。
男性の家族らは、妻は事故当時85歳で、常時監視することが不可能だったなどと主張。しかし上田裁判長は、介護ヘルパーを依頼するなどの措置をとらなかったと指摘。「男性の介護体制は、介護者が常に目を離さないことが前提となっており、過失の責任は免れない」とした。
認知症男性、立ち入り電車、JR東海
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