10日午後2時15分ごろ、松山市道後湯月町の宝厳(ほうごん)寺本堂付近から出火、いずれも木造平屋建ての本堂約150平方メートルと「庫裏(くり)」約120平方メートルが全焼した。市によると、宝厳寺は時宗を開いた一遍上人の生誕の地とされ、本堂には国指定重要文化財「木造一遍上人立像」が所蔵されていたが、見つかっていない。
松山東署と消防によると、庫裏は住居として使われ、出火当時は住職(80)と妻がいたが、本堂が燃えているのに気づいて逃げたという。
近くに住む男性(63)は「道後にとって大変な損失だ」と肩を落としていた。現場は国指定重要文化財の道後温泉本館から東に約300メートルの住宅街。