プレスリリース
2007年10月9日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
グローバルキャリアを目指す15カ国42名の若手バイオ研究者が国際交流
ノバルティス バイオキャンプ2007国際大会開催
10月6日〜8日の3日間、六本木アカデミーヒルズ49(東京都港区)で開催された、ノバルティス バイオキャンプ2007国際大会(Novartis International Biotechnology Leadership Camp 2007)は、アジア、ヨーロッパ15カ国で選ばれた42名の若手研究者が参加し、バイオの共通語である“英語”で討論し、バイオビジネスの起業アイデアを競い合いました。
バイオキャンプ2007は、財団法人ノバルティス科学振興財団(理事長 金子章道)とノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:三谷宏幸)の共催で、ノバルティスのスイス・バーゼル本社ならびに参加国のノバルティス社が合同で支援する企業市民活動です。グローバルキャリアを志向する研究者の能力開発を支援することで、世界各国のバイオ産業の発展を促進することを目的としています。
初日10月6日の開会式では、ノバルティス ファーマ株式会社 代表取締役社長の三谷宏幸が主催者を代表して、「バイオテクノロジーの発展には、グローバルビジョンとイノベーションの二つの要素が欠かせません。バイオビジネスは21世紀の日本経済の鍵を握る分野であり、今年日本でこの国際イベントが開催されたことは、大きな意味があります」と述べました。
今回のバイオキャンプ参加者42名の国籍は、オーストラリア、バングラデシュ、カナダ、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、パキスタン、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、スイス、および日本の15カ国。バイオキャンプは2004年に台湾で開始されたのを皮切りに、2005年に台湾、2006年にシンガポールで国際大会が開催され、日本からも毎年将来有望な学生や若手研究者が参加しています。バイオテクノロジーを専攻する大学院、ポスドク研究者の国際交流イベントとして、アジア諸国を中心に定着しつつあり、2008年は香港で国際大会が開催される予定です。
バイオキャンプのプログラムは、著名な科学者による基調講演と、参加学生がグループに分かれてバイオ起業アイデアを討議するワークショップの2部で構成されています。本大会では、2003-2006年日本学術会議会長で政策大学院大学の黒川清教授と、米国ボストン、マサチューセッツ工科大学教授で2002年ノーベル医学・生理学賞受賞者のH.ロバート・ホロビッツ博士が10月7日に講演しました。ホロビッツ博士の演題は『細胞の自殺:発生と疾病におけるプログラム細胞死』で、講演後、1時間にわたり、学生と対話集会を持ち、活発に意見を交換しました。参加した若手研究者のひとり、前田千晶(東京大学大学院)さんは、ホロビッツ博士との交流について、次のように語っています。『科学に対する情熱と緻密さ、そして優しさを兼ね備えた、人間的魅力に溢れる方だと思いました。また、博士ご自身の経歴の中で、物理学から生物学へ転向したことがプラスに働いていることを伺って、とても興味深かったです。そのようなキャリアチェンジは、日本ではなかなか難しい状況ですが、今後の自分のキャリアを考えていく上で、希望が持てると思いました。』
42名の参加者が8つのグループに分かれてバイオビジネス起業プランを討議するワークショップでは、最終日にグループ発表を行い、8名の審査員によって、最優秀賞、優秀賞が選ばれました。最優秀賞に選ばれたグループの起業内容は『研究の成果により、従来の鬱病治療とは異なる全く新しいパスウェイを発見、これをもとに漢方薬を開発し販売する』というものでした。
また、リーダーシップ、協調性、創造性、分析力、コミュニケーション能力などを評価軸とする個人賞には、台湾、日本、バングラデシュ、インド(日本在住)、スイスの5人が選ばれました。表彰式では審査員を代表して、日経BP社の宮田満氏が、『皆さんが課題に一生懸命取り組む姿や、チームワークの素晴らしさに感動しました。あなた方は可能性を秘めた原石です。今後もそれぞれの分野で自分自身を磨いて、世界中の人々のために輝きを放っていくことを期待しています。』とコメントしました。
ノバルティスは、今後も本キャンプの開催を継続し、タレント育成を積極的に支援し、バイオ産業の振興に貢献していきたいと考えています。
財団法人 ノバルティス科学振興財団について
財団法人 ノバルティス科学振興財団は、自然科学における創造的な研究に対する援助・支援を行い、自然科学研究の振興をはかり、学術の発展に寄与することを目的として、日本に設立された特定公益増進法人です。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartisfound.or.jp/
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2010年の売上高は506億米ドル、研究開発費は91億米ドル(減損・償却費用を除くと81億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約121,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。詳細はインターネットをご覧下さい。http://www.novartis.co.jp/