プログラマ経験を活かして、IT事件に取り組む、京都の法律事務所です。
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TEL
075-253-2630
FAX 075-253-2631
弁護士 島崎哲朗
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弁護士業務とIT −目次−
2012. 8.11 005 2ちゃんねるログ保存サイトとグーグル検索
2012. 7.23 004 ネット情報の削除と訂正
2011. 9. 5 003 ネット情報の日付の偽装
2011. 8. 28 002 10年前のネット情報の見つけ方
2011. 8. 11 001 「ネット情報の存在証明」と「リンク切れ対策」
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005 2ちゃんねるログ保存サイトとグーグル検索 2012.8.11
前回、2ちゃんねるログ保存サイトからの情報の削除について説明しましたが、
2ちゃんねるログ保存サイトから個人の氏名を含む問題の
情報が削除された場合でも、氏名を検索語としてグーグルで検索すると、削除されたはずの情報が、検索結果として表示される場合があります。
これは、グーグルの検索の仕組みに原因があります。というのは、グーグルは、検索の時点では、実際に各サイトを巡回して検索しているのではないからです。では何を検索しているのかというと、過去にグーグルが各サイトを自動的に巡回して保存したデータの中を検索しているのです。
この保存されたデータのことをキャッシュデータと呼びますが、当然のことながら、キャッシュデータは、検索時点のサイトの情報ではなく、過去の情報なのです。従って、問題のサイトから問題の情報が削除されていたとしても、検索の時点で問題の情報が残っているキャッシュデータを検索に行けば、検索結果として、その問題の情報が表示されるということになるのです。
もちろん、時間がたてば、キャッシュデータも更新されて、問題の情報が削除されたものとなるため、検索をしても表示されることはなくなるのです。
では、キャッシュデータが更新されるまでに、どれくらいの時間を要するのか、と言われると、あくまでも、私の限られた経験に基づくおおよその期間ですが、早ければ2、3日、時間がかかって3か月、といったところです。
大きな図による説明(PDF)は、こちら
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004 ネット情報の削除と訂正 2012.7.23
■ ネット情報による被害の救済 ■
2ちゃんねる等のネット上の掲示板やブログへの書込によって、誹謗中傷された、名誉を毀損された、プライバシーを侵害された、といった相談を受ける機会が増えています。
この場合、加害者を特定し、情報を削除させ、損害賠償請求する、と言うのも重要なことですが、 これに劣らず重要なのが、ネット上に拡がった情報を速やかに削除、訂正する、ということです。
インターネットが登場する前であれば、名誉毀損、プライバシー侵害の対策としては、最初に情報を発信した加害者に対する請求だけで十分でした。
ところが、インターネットが登場し、一度発信された情報が、そのまま、あるいは、加工されて、ネット上で、次々再生産されるようになってからは、 これらの情報をコントロール(削除・訂正)することが、被害者にとって極めて重要なことになっています。
情報の拡散は、一般的には、以下の形態をとり、それぞれに対策が必要です。
@2ちゃんねるに書き込まれた情報を自動的に保存、公開するサイト
A個人のブログ、ホームページ等
BWikipedia
■ 2ちゃんねるログ保存サイトからの情報の削除 ■
一昔前までは、ネット掲示板での名誉毀損、プライバシー侵害の対策といえば、2ちゃんねる対策ということだったのですが、現在では、状況が一変しています。2ちゃんねるのログを保存し、公開するサイトが登場し、特に、ここ数年、そのようなサイトが急増しているからです。
その結果、特定個人の名前をグーグルで検索すると、本家の2ちゃんねるの情報は出てこないのに、こういった2ちゃんねるログ保存サイトの情報が、ずらっと出てくるようになっており、その対策が必要不可欠となっています。
これらのサイトは、一般的には、削除要請を受け付けているので、そのサイトが要求する削除手続に従って削除要請をすれば、多くの場合、削除されます。
削除要請の手続は、サイト毎に様々であり、要請者の戸籍上の氏名を明らかにすることが要求されたり、代理人による削除の場合は弁護士からの要請に限定されたり、本人との関係を詳細に記載することを要求される場合もあります。
また、削除要請から、実際に削除されるまでの時間も、様々で、サイトによっては、自動対応しているのか、わずか数分で削除されるケースもあれば、数日かかるケースもあります。
なお、こういった2ちゃんねるログ保存サイトを整理したサイトを見つけたので、紹介しておきます。
「へぼいいいわけ」というブログの、
2ちゃんねるログ保存サイトを比較する
という題名の記事です(但し、サイトを網羅しているわけではありません)。
■ 個人のブログ、ホームページからの削除 ■
これは、もう実に様々で、個別に対応していくほかありませんが、多くの場合、弁護士として、根拠を示して要請すれば、速やかに削除、訂正に応じてもらえます。
■ Wikipedia の情報の訂正 ■
自らアカウントを作成して、自分で直接、記事を編集することが可能です。
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003 ネット情報の日付の偽装 2011.9.5
■ ネット情報の日付の偽装? ■
私が経験した裁判で、こんなことがありました。
私の依頼者の方が、インターネットで電子書籍を販売していたのですが、4か月程たって、そっくりの電子書籍が販売されるようになり、売上が激減してしまいました。そこで、その相手に対し、著作権侵害を理由に損害賠償を求める裁判を起こしたのです。
裁判で、相手は、自分の電子書籍は独自に作成したものだと主張しました。そして、私の依頼者が販売を開始する数か月前に、自分は試作品をインターネットで公開していたと主張し、その証拠に、その試作品について書かれたブログが存在するとして、私の依頼者が販売を開始した日の数か月前のブログのハードコピーを、証拠として提出してきたのです。
そのブログが、真実、その日付に作成されたものであれば、独自に作成したものだという相手の主張が正しいということになってしまいます。
■ ネット情報の日付の偽装方法 ■
そこで、そのブログのサイトでは、日付を遡ってブログ記事を書くことができるのではないかとの疑問から、私自身が、そのブログのサイトの会員になって調べてみました。
そうすると、案の定、日付を遡ってブログ記事を書くことができたのです。
例えば、こんな具合です(但し、裁判で相手が証拠としたのは、別のブログサイトです)。
このように「日時設定」の欄に、実際の書込をした日より、遙か昔の日付を入力して、ブログ記事の作成日付を偽装することができるのです。
実際、
ヤフー知恵袋
によると、ヤフーブログ以外は、皆、日付を遡って記載することができるようです。
ということは、自分が書いたブログの記事を、将来、証拠として確実に用いたい場合は、ヤフーブログのように、 日付を遡ることのできないブログを利用するか、その都度、
「ウェブ魚拓」
をとっておくしかない、ということになります。
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■
002 10年前のネット情報の見つけ方 2011.8.28
■ インターネットアーカイブ ■
「ネット情報の存在証明」と「リンク切れ対策」
で、
「ウェブ魚拓」
を紹介しましたが、自分で「魚拓」をとっているとか、他の人が偶然「魚拓」をとっていて、そのアドレスを見つけることができた、といったことがない限り、古いホームページの情報にアクセスすることはできません。
ところが、「魚拓」をとっていない古いホームページの情報でも、
インターネット・アーカイブ
というサイトで、閲覧したいホームページのアドレスを入力すると、かなりの確率で、 当時のままのホームページを見ることができるのです。
このインターネット・アーカイブというサイトは、グーグルと同じように、世界中のネットにアクセスして、そのコピーを自社で保管しているのです。グーグルと違うところは、過去にアクセスして保管したサイトの情報についても、ほぼ永久に保存しているようなので、アドレスさえ、わかれば、相当過去の情報も入手することができるのです。
■ グーグル、インターネットアーカイブ、ウェブ魚拓の比較 ■
グーグル
インターネット・アーカイブ
ウェブ魚拓
保存方法
自動的
自動的
人手
対象となるウェブサイト
網羅的(但し、完全に独立して、どこからもリンクされていないサイトは、対象外)
ほぼ、網羅的
限定的(誰かが意図的に指定したものに限る)
保存の頻度
頻繁(数分〜1か月。対象となるウェブサイトの更新頻度により大きく異なる。)
様々(1日〜数年)
様々
更新後の古い情報の取り扱い
一世代前の分を除き、廃棄
そのまま保管
そのまま保管
情報へのアクセス方法
検索語入力による検索
インターネット・アーカイブのサイトで、目的のウェブサイトのアドレスを入力 → その後、どの時点の情報かを選択
グーグル等での、検索語入力による、検索(但し、ヒットする可能性は少ない)
ウェブ魚拓のサイトで、目的のウェブサイトのアドレスを入力 → その後、どの時点の情報かを選択
ウェブ魚拓としてのアドレスを直接入力(自分でウェブ魚拓をとってアドレスを保管しておいた場合や、魚拓をとった第三者からアドレスを入手できた場合に限る)
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001 「ネット情報の存在証明」と「リンク切れ対策」 2011.8.11
■ 「リンク切れ対策」 としてのウェブ魚拓 ■
ホームページで新聞の記事などにリンクを張っていても、何日かすると、リンク切れになってしまうことが、よくあります。
そんなときに便利なのが、
「ウェブ魚拓」
です。
この「ウェブ魚拓」のサイトに目的の記事のアドレスを登録をした上で、登録先のアドレスに対してリンクを張っておけば、 元々の記事が削除されても、リンク切れのために記事を表示ができないといった事態を避けることができます。
先日、
「讃岐うどん」の商標登録−続報(京野菜の商標登録)
の中で、京都新聞の記事に リンクを張ったのですが、それだけでは、この記事が削除されると、リンク切れになってしまいます。ところが、ウェブ魚拓を利用 すれば、いつまでも、この記事を見ることができるのです。
京都新聞2011.8.8夕刊
こちらは、いずれ、リンク切れになるはずです。
京都新聞2011.8.8夕刊の魚拓
こちらは、リンク切れにはなりません。
■ 「ネット上の存在証明」としてのウェブ魚拓 ■
ウェブ魚拓は、魚拓を登録した日時についても、同時に記録してくれるので、その記事が、 「その日時に、ネット上に存在した」ということを証明する手段としても利用することができます。
例えば、自分がホームページに書いた文章が、他人に盗用されたと主張する場合、相手の文章が ネット上に出現する以前に自分の文章がネット上に存在した、ということを証明する必要がありますが、 ウェブ魚拓をとっておけば、簡単に証明することができるのです。
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