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朝日記者が死んでも書きたくない甲子園の増収策 - 新田 哲史

アゴラ 8月8日(木)10時24分配信

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朝日記者が死んでも書きたくない甲子園の増収策 - 新田 哲史

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朝日記者が死んでも書きたくない甲子園の増収策 - 新田 哲史
※写真は商業五輪への転換点にもなったロス五輪〜wikipediaより

しかし、スポーツビジネスの関係者の間では常識だが、かつて運営が苦境に立った五輪が放映権ビジネスで蘇生した歴史がある。IOCもかつてはアマチュアリズムが過剰だった時代があるが、開催都市に巨額の負担を与えるなどの行き詰まりが生じ、84年のロス五輪から商業路線に大きく転換。この時、放映権料を巧みに釣り上げ、大会は2億の黒字に。その後の五輪やサッカーW杯での巨額な放映権マーケットの形成につながった。※写真は商業五輪への転換点にもなったロス五輪〜wikipediaより



●収益は野球振興に使えばいい
「プレイボールの時間までテレビ局に決められるのではないか」
その昔、高野連の幹部の一人に放映権料を導入しない決定的な理由を尋ねると、このような懸念を示された。確かに五輪も、視聴率を求めるテレビ局の意向でショーアップが要求された。柔道着のカラー化、バレーボールのラリー・ポイント制への移行、試合時間が長い野球・ソフトボールの除外など様々な影響を与えてきたのも事実だ。

しかし、全国中継の主体であるNHKが過剰なショーアップ化を付きつける可能性は少ないと思う(たぶん…苦笑)。筆者も、公益財団法人である高野連に対し、「皆様の」公共放送から法外な金額を巻き上げろと言うつもりもない。ただ、放映権が「金のなる木」であることは自明の理なのだから、最初から放棄するのはおかしいと言いたいだけだ。仮に、民放の朝日放送が巨額の放映権料を払ったところで高野連が内部留保をため込めば、今度は公益財団法人としての見識を、監督官庁である文科省から問われてしまう。なので、指導者不足に悩む公立高校が多い中で監督コーチなどの育成基金であるとか、プロ野球チームの無い県のメインスタジアムの整備費に充てるとか、「高等学校野球の健全な発達に寄与する」(高野連定款第3条)という目的を名実ともに果たすためにお金を使う選択肢があってもいいんじゃないか。朝日の記者は絶対そんなことは書かないけどね。

というわけで夜が明けたら開会式。ちゃおー。

新田 哲史
Q branch
広報コンサルタント/コラムニスト
個人ブログ

(新田 哲史)

新田 哲史

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最終更新:8月8日(木)10時24分

アゴラ

 

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