京都市3年連続で黒字 12年度決算、地下鉄や市バス改善
京都市は26日、2012年度の一般会計と公営企業会計の決算概況を発表した。一般会計の実質収支は、人件費の削減や市税の徴収率向上などで19億円のプラスで、3年連続で黒字となった。公営企業などを含む全22会計の連結実質収支は、地下鉄や市バスの経営改善などで、黒字が前年度の85億円から170億円程度に拡大した。
一般会計は、歳入総額が前年度比2・8%減の7326億円、歳出総額は同2・9%減の7265億円で、形式収支は61億円の黒字。事業継続に伴う13年度への繰越金42億円を差し引いた実質収支も19億円の黒字となった。歳入歳出で、中小企業金融対策の資金需要が減り、経費が168億円減少した。
歳入では、固定資産税と都市計画税の評価替えによる減額で、市税が59億円減の2427億円になった。実質的な地方交付税は24億円の減少。市税徴収率は徹底した徴収活動により、過去最高の97・4%(前年比0・2ポイント増)となり、5億円の財政効果を生んだ。
歳出は、社会福祉関連費が62億円増えた一方、公共事業を132億円減らした。また、事務事業の見直しで28億円、人件費の削減で15億円を減らした。
全会計の市債残高(借金)は、臨時財政対策債の増額で2兆1514億円と63億円増え、市民1人当たりは146万1千円となる。
門川大作市長は「市として可能な限り、努力した結果で、市民の理解のたまものだ。今後も徹底した行財政改革と市の成長戦略を推進し、将来の税収増につなげたい」と述べた。
【 2013年07月26日 23時34分 】