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石川郡で初、高温の「新源泉」掘削 母畑温泉・八幡屋

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湧き出る源泉を見つめる渡辺社長
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母畑温泉の八幡屋(石川町、渡辺忠栄社長)は6日、石川郡で初となる高温温泉の新源泉掘削に成功したと発表した。同社は年内にも足湯などの形で一般利用できるようにする。
同郡は地温上昇率が県内の他の地域よりも小さいことなどの要因で、40度以上の高温源泉は出ないとされてきた。しかし、地下に固い花こう岩があり地盤構造が似ている長野県の伊那谷地方で高温源泉開発成功をけん引した温泉地質学専門家、中野啓二さんが「地下1500メートル付近に高温泉はある。高いボーリング技術があれば可能性はある」と後押しした。明間ボーリング(秋田県)が掘削を担当し、1月から、八幡屋から西に約1.4キロ離れた石川町曲木で作業を開始した。
源泉は、6月下旬に地下1350メートルで見つかり、現在は1450メートル前後まで掘削、湯温43度のアルカリ性単純泉で毎分350リットルくみ上げられている。
同社で行われた会見では、渡辺社長が「観光の風評被害払拭(ふっしょく)に向けて、これをきっかけに元気になれれば」と話し、中野さんと同様、地質調査などに協力した山形大地域教育文化学部の川辺隆幸教授は「高温の温泉を開発したいという渡辺社長の熱意が実った」と話した。
(2013年8月7日 福島民友トピックス)
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