別メニューで調整する中村=トヨタスポーツセンターで(宮崎厚志撮影)
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名古屋グランパスのMF中村直志(34)が7日、クラブが『アカイ大作戦』と銘打って豊田スタジアムの満員集客に挑戦している浦和戦に向け、ファン、サポーターに来場を呼び掛けた。クラブ生え抜きで最古参の中村は「ぜひ来てほしい、お願いします」と異例の要請。そのうえで「勝つところを見せるのが一番」と勝利を約束した。
37度に達した炎天下のなか、中村は昨年手術した左膝の状態を確かめるようにステップを繰り返した。中断明けの7月から全試合に先発。3日の磐田戦で今季2度目のフル出場を果たすと、膝の内部で炎症が起こり、水が溜まった。3日間の休養で炎症が治まるのを待ち、この日から別メニューで再始動。「大丈夫です。無理は嫌です。できなければやらない。だけどそういう感じじゃないんで」。状態は万全ではないが、4日後に控える大一番へ、静かな闘志をみなぎらせた。
生え抜き最古参で、サポーターから絶大な信頼を得るミスター・グランパス。だからこそ、クラブが総力を挙げて集客に取り組む『アカイ大作戦』への関心も高かった。最後の1週間に入った6日の時点で3万枚弱を発券。今季最多観客を更新するのは確実だが、目標とする満員までは遠い。それを聞くと「アーセナル戦もあれだけ入ったし、Jリーグにもぜひ来てほしいです。お願いします」と、本紙を通じて異例の来場要請を発した。
もちろん選手としてやるべきことは、集まった観衆に何を見せるかだ。中村は「やっぱり勝つところが一番。あとはしっかりハードワークをすること」と約束。さらに4連勝中の現況を7連勝した11年夏と比較し「あのときもしっかり点が入る雰囲気があったし、今もある」と語った。自信を胸に、仕事人が真っ赤に染まったスタジアムを熱くする。
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