欧州株:下落、英中銀のガイダンスで景気回復ペースに不安
8月7日(ブルームバーグ):7日の欧州株式 相場は下落。イングランド銀行(英中央銀行)がこの日、失業率が7%を下回るまで利上げや資産購入の縮小を控える方針を示したのに対し、緩慢な回復ペースを見込んでいると市場は受け止め、株式は売られた。
フランスの投資銀行ナティクシスは6カ月ぶり大幅安。4-6月(第2四半期)決算が29%減益となったことが売り材料。電気機器販売の仏レクセルは4.2%下落。同社株10%相当を筆頭株主が売却した。鉱山株も下げ、特に決算で収益低下が明らかになったランドゴールド・リソーシズの値下がりが目立った。一方でオランダ最大の金融サービス会社、INGグループは2年ぶり高値に上昇。四半期決算で、銀行部門の税引き前利益が増えた。
ストックス欧州600指数 は前日比0.2%安の302.81で終了。イングランド銀のカーニー総裁は英経済について、成長持続の「脱出速度に達していない」と言明した。同指数は6月24日以降、9.9%上昇。欧米英の中央銀行はそれぞれ、金融政策を通じて景気刺激を続ける方針を示している。
モニュメント・セキュリティーズのストラテジスト、マーク・オストワルト氏は電子メールで、「政策金利が上がる可能性がないわけではないが、向こう3年はなさそうだ」と述べた。
カーニー英中銀総裁はこの日、現在の緩和的な金融政策を見直す際に失業率7%の基準を目安とすると説明した。今年3-5月期の英失業率は7.8%で、同中銀は少なくとも2016年7-9月(第3四半期)まで7%を上回る水準にとどまると予想している。
この日の西欧市場では、18カ国中11カ国で要株価指数が下落した。
原題:European Stocks Decline on BOE Comments asNatixis, Rexel Slide(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:リスボン Sofia Horta e Costa shortaecosta@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Andrew Rummer arummer@bloomberg.net
更新日時: 2013/08/08 02:22 JST