広島原爆の日:安らかに…原爆ドーム前で灯籠流し
毎日新聞 2013年08月06日 21時16分(最終更新 08月06日 22時02分)
原爆の日の6日夜、広島市中区の原爆ドーム前を流れる元安川で灯籠(とうろう)流しがあり、約7500個の明かりが水面を照らした。遺族らは一つずつそっと水面に浮かべ、68年前に投下された原爆の犠牲者の冥福と平和を祈った。
広島市東区の神鳥照恵さん(75)は灯籠に母や叔母ら親戚5人の名を記した。1945年5月に愛知県豊川市の空襲で父を失い、広島市の母の実家に身を寄せた。叔母は爆心地付近で亡くなった。母は失明するなどの重傷を負い、最期まで原爆と戦争を恨んだという。神鳥さんは「平和の祈りに包まれ、安らかに眠ってほしい」と静かに手を合わせた。【宮本翔平】